フィルムカメラの購入から撮影、現像後まで - はじめてのフィルムカメラ総集編

フィルムカメラの購入から撮影、現像後まで - はじめてのフィルムカメラ総集編

ここ数年リバイバルブーム中のフィルムカメラですが、わからないことだらけで手を出せていない方、実は多いんじゃないでしょうか?

そこでスタートした企画が「はじめてのフィルムカメラ」です。カメラ選び、操作、撮影、現像…など、6回にわたりお伝えしてきました。今回は総集編として、一気にポイントをおさらいしていきます。「興味が湧いてきた」「もっと詳しく知りたい」という方はそれぞれの記事をチェックしてみてくださいね!

 

【選び方】ショップスタッフに聞いた、フィルムカメラ選び5つのポイント

【選び方】ショップスタッフに聞いた、フィルムカメラ選び5つのポイント

 

フィルムカメラの種類はたくさんあるので、どう選べばいいか悩みますよね。自分に合った1台を選ぶために何が大事なのか、モデルの稀ちゃん(@marematsuura)がカメラショップの方に教わりました。

 

フィルムカメラ選び5つのポイント

  1. フィルムとカメラの種類を決める:35mmフィルムが入手しやすく、レンズ交換やボケ味を楽しむなら一眼レフカメラがオススメ
  2. 見た目が気に入るか:毎日持ち歩きたくなる、気に入ったデザインのカメラを選ぶ
  3. 実際に使いこなせそうか:露出がマニュアルかオートか、自分に使いこなせそうかチェック
  4. レンズ選びもお店の方に相談:カメラに取り付け可能か、どんなふうに撮りたいかで選ぶ
  5. 商品の状態を忘れずに確認:お店の評価を確認し、外観、動作、内部に問題がないか見る

 

【選び方】ショップスタッフに聞いた、フィルムカメラ選び5つのポイント
【選び方】ショップスタッフに聞いた、フィルムカメラ選び5つのポイント

 

数十年前に製造されたカメラやレンズは、機種により機能が大きく異なります。また、中古品のため状態も一つずつ違います。お店の方に相談しながら、実際に手に取って選びましょう。
※お店が扱う商品は日々変わるので、WEBで在庫状況が確認できる場合は事前にチェックして行くと安心です。

【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方

【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方

 

中古のフィルムカメラは、取扱説明書がないことがほとんど。そこで、フィルムカメラを愛用しているフォトグラファーのフジモリメグミさん(@fujimorimegumi)に、操作方法をレクチャーしてもらいました。

 

【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方
【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方

記事の中では、各パーツやレンズの着脱など基本からしっかり解説しています。

 

Point 1 慣れれば簡単なフィルムセット

【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方
【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方
【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方
【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方

 

フィルムのセット手順

  1. カメラの裏ぶたを開けて、フィルムを入れる
  2. フィルム先端を引き出して、スプールの溝に差し込む
  3. フィルムを巻き上げて裏ぶたを閉める
  4. フィルムカウンターが1になるまで空シャッターを切る

 

注意点を含め、記事の中でフィルムのセット&取り外し方をイチから解説しているので、見ながらやってみましょう。

 

Point 2 ピントと露出の合わせ方を覚えよう

【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方
【操作】はじめてでも意外と簡単!?フィルムカメラの基本の使い方

 

  • ピント:ファインダーで確認しながら、距離リングで調整
  • 露出:露出計を確認しながら、絞りリングとシャッタースピードダイヤルで調整

 

記事では、ボケ具合や焦点距離についても紹介しています。稀ちゃんの初フィルム写真も掲載しているので、ぜひチェックしてみてください!

【撮影】海辺のフォトさんぽ in the summer time

【撮影】海辺のフォトさんぽ in the summer time

 

操作を覚えたら、いよいよ実践撮影。稀ちゃんとフォトグラファーのnanoさん(@nanono1282)のフォトさんぽを通して、撮影テクニックを学びましょう。

 

Point 1 「ボケ」で写真の魅力アップ

【撮影】海辺のフォトさんぽ in the summer time
【撮影】海辺のフォトさんぽ in the summer time

 

  • 被写体が際立つ背景ボケ:背景との距離があるほどきれいにぼける
  • 奥行き感が出る前ボケ:小さいものをさりげなく前ボケに入れるのがコツ

 

Point 2 「露出」で雰囲気づくり

【撮影】海辺のフォトさんぽ in the summer time
【撮影】海辺のフォトさんぽ in the summer time

 

  • 露出調整により、「シック」「かわいい」など場所の雰囲気を生かせる
  • 明暗差が大きい場合:被写体/背景/中間のどこを適正露出にしたいかで調整

 

他にも、リフレクションや多重露出にチャレンジしたり、フィルムをセットしたまま裏ぶたを開けるハプニングがあったりと、フィルム撮影のドキドキワクワクがこの記事に詰まっています!

【現像&データ化】自分好みに仕上げる写真店でのオーダー

【現像&データ化】自分好みに仕上げる写真店でのオーダー

 

撮影後はどこに現像をお願いしますか? すべておまかせのスピード仕上げしか経験のない稀ちゃんが、写真店の方に仕上がりのオーダーの仕方を教えてもらいました。

 

【現像&データ化】自分好みに仕上げる写真店でのオーダー
【現像&データ化】自分好みに仕上げる写真店でのオーダー

 

仕上がりのオーダーで覚えておくべき項目

現像オーダーでは、「雰囲気」「明るさ」「鮮やかさ」「色味」の4つを覚えておくといいそうです。

 

  • 雰囲気
雰囲気:さわやかさわやか
雰囲気:やわらかいやわらかい
雰囲気:力強く力強く

 

  • 明るさ
明るさ:明るめ明るめ
明るさ:標準標準
明るさ:暗め暗め

 

  • 鮮やかさ
鮮やかさ:高彩度高彩度
鮮やかさ:標準標準
鮮やかさ:低彩度低彩度

 

  • 色味
色味:暖色暖色
色味:標準標準
色味:寒色寒色

 

具体的なオーダーが難しい場合、雰囲気を伝えたり、スマホで参考になる写真を見せてもOK。データ化やプリントを注文すれば、撮影後の楽しみも広がります! 

【現像後も楽しむ】フィルム写真で作るフォトブック

【現像後も楽しむ】フィルム写真で作るフォトブック

 

現像した後は…データ化してSNS投稿も楽しいですが、せっかくなら形に残るフォトブックを作ってみてはいかがでしょう。写真学校の講師でもあるフジモリメグミさんに、魅力度がアップする作り方をレクチャーしてもらいました。

 

前編:思い出を形づくる写真の選び方

【現像後も楽しむ】フィルム写真で作るフォトブック
【現像後も楽しむ】フィルム写真で作るフォトブック

 

  1. フォトブックサイズ:フィルム写真の場合、サイズは小さめに
    ※写真店によりますが、長辺1500px程度(印刷するとL判程度)がほとんどのため
  2. ページ数:次も読みたくなるよう、ページは増やしすぎない
  3. 掲載枚数:小さいフォトブックでは、1ページに写真1枚が適切
  4. テーマ&表紙:テーマ&タイトルはシンプルに、それに合わせて表紙写真を選ぶ
  5. カテゴリわけ:人物/シーン/場所/その他などにわけて整理
  6. 候補選び:思い入れの強い写真を軸に、1冊全体の雰囲気を意識

カテゴリ:人物人物
カテゴリ:シーンシーン
カテゴリ:場所場所
カテゴリ:その他その他

 

誰目線かで写真選びの基準が変わったり、見開きの写真配置で印象が激変したり、目からウロコのTIPSが記事にはちりばめられていますよ!

 


後編:順番で変わる仕上がりの印象

【現像後も楽しむ】フィルム写真で作るフォトブック
【現像後も楽しむ】フィルム写真で作るフォトブック

 

  1. フォトブックの出だし:興味を引く写真を選ぶ(濃い色味、ポートレートなど)
  2. フォトブックの中盤:思い入れの強い写真で盛り上がりをピークに
  3. フォトブックの最後:この後も続きそうな写真を選ぶ
  4. 最終チェック:掲載順を入れ替えたり、本のように開いて見るなど、印象をチェック

 

【現像後も楽しむ】フィルム写真で作るフォトブック

 

記事では、写真の組み方や文字を入れる場合のポイントも解説しています。思い出の詰まった稀ちゃんのフォトブックも公開中なので、ぜひチェックしてみてください!

【フィルム比較】フィルム8種を撮り比べ~種類で変わる写真の世界観~

【フィルム比較】フィルム8種を撮り比べ~種類で変わる写真の世界観~

 

「フィルムカメラをはじめたけど、フィルム自体の違いがわからない」というお悩み、ありませんか? フォトグラファーのnanoさんにオススメのフィルム8種を紹介してもらいました。

 

Point 1 フィルム選びで大切なこと

色表現や粒子感が種類で異なるフィルム。自分好みを知るには、実際に撮ってみるのがいちばんです。また、環境に合わせてISO感度を使いわけできると、「現像してがっかり」がなくなります。

  • ISO100~200:明るい場所
  • ISO400:明るい場所〜少し暗い場所
  • ISO800:暗い場所

 

ISO200ISO200
ISO400ISO400
ISO800ISO800

 

Point 2 フィルムの特徴をつかむ

カラーのネガフィルムの中から、8種類を撮り比べてみました。フィルムごとの得意な色・表現をつかんだら強力な相棒になりますよ!

 

FUJIFILM C200:色のりがよく、くせが少ない。

FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400:はっきりした描写で、色鮮やか。

FUJIFILM PRO400H:淡い青み、やさしい質感。

Kodak Ektar 100:彩度・コントラストが高く、粒子感が少ない。

Kodak ULTRAMAX 400:彩度・コントラストが高めで、シャープな描写。

Kodak PORTRA 400:肌色がとてもきれいに写り、光と影の描写が美しい。

Lomography Color Negative 400:こってりした濃い色味。

CineStill 800T:映画の1シーンのような世界観、独特な青み。

 

Point 3 “自分色”のフィルムを見つけよう

FUJIFILM C200
Kodak PORTRA 400
CineStill 800T

 

nanoさんは、「FUJIFILM C200」「Kodak PORTRA 400」「CineStill 800T」の3本が特に好きだそうです。記事ではさらに詳しく各特徴を紹介しているので、自分好みのフィルム探しの参考にしてみてください!

 

「はじめてのフィルムカメラ」…いかがでしたか?
基本の操作は思っている以上に簡単で、撮影やフィルム選び、現像などワクワクのほうが大きいと思いませんか?

シャッターを切れば簡単・確実にきれいな写真が撮れるわけではありませんが、思い通りにいかないからこそ、想像以上に撮れたときの喜びは何ものにも代えられません。手がかかるほど愛おしさも倍増です!

もし少しでも興味を持っていただけたら、まずはカメラショップに足を運んでみてください。その一歩が、楽しいフォトライフの一歩になるはずです! 

 

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