みなさん、こんにちは! 松浦稀(@marematsuura)です。普段、撮影のモデルをさせていただくことが多いのですが、写真には前々から興味を持っていました。
はじめてのフィルムカメラ「New FM2」を手に入れたことで、写真愛がものすごく高まっている今日この頃。カメラを持っておでかけしたい…でも基本操作を教わったばかりでちょっぴり不安に思っていたら、「晴れ、ときどきレトロ気分」で撮影していただいたフォトグラファーのnanoさん(@nanono1282)と一緒にフォトさんぽへ行くことに。nanoさんの写真が大好きなので、フィルムカメラを教えてもらえる喜びにもうドキドキしています!
「はじめてのフィルムカメラ購入編」はこちら
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やってきたのは、海が見える公園です。天気はときおり晴れ間が見えますが、あいにくのくもり空。「晴れたらいいね~」とnanoさんと話しながら、画になりそうなところを探しにおさんぽスタートです!
Point.1 ピント位置とボケ
観覧車の下の茂みで、ピント位置とボケについて教えてもらいました。ボケをうまく使うと主役を引き立たせることができて、ピント位置で手前をぼかすか背景をぼかすかを選べるんだそうです。
早速、F値を5.6に設定して奥にある観覧車にピントを合わせて撮ると、全体にピントが合った写真が撮れました。
次に、手前の草にピントを合わせて、F値を小さくして「背景ボケ」にチャレンジ。
うまくぼかすことに成功! 背景とピントを合わせるものに距離があるときれいにぼけるんだそうです。
「今度は前ボケをやってみよう」と、二人で距離をとって撮り合いっこ。前ボケを入れると奥行き感が強調されるそうで、小さいものを前ボケにするのがさりげなくていいそうです。
草にちょこんと埋もれるnanoさんがかわいいです。nanoさんにピントを合わせて、背の高い草を前ボケに…はじめてにしてはうまくできたかな?
こちらはnanoさんが撮った前ボケ写真。私が撮った写真よりもそのときの空気感が伝わってきて、素敵です! 比較するととても勉強になります。
いよいよ観覧車へ!
「乗るの何年ぶりだろう」と久々の観覧車にちょっと興奮しました。高さに怖がるnanoさんがかわいくて思わずパシャリ。彼氏目線できゅんきゅんしてしまいました(笑)
頂上から見る景色は広々として気持ちよかったなぁ!
広い景色全体を撮るときはF値を大きくするといいそうです。…ということで早速!
F値を大きくすると、奥のビルまでしっかり写せました。広い景色になんだか心が落ち着きます。
この写真は少しピントが甘かったのですが、白い空と淡い風景で幻想的な雰囲気になりました。
久しぶりの観覧車とはじめての高所撮影という楽しい空中さんぽでした。
観覧車を降りた頃、くもり空から青空へ。やったー! うれしくてたくさんシャッターを切りました。
「見て稀ちゃん、反射がきれいだよ!」とnanoさん。さっきまで乗っていた観覧車が水面に映っていました。さすが、フォトグラファーさんの視点…。「水面に反射した観覧車だけ写すとおもしろい写真になるよ」とnanoさんが教えてくれました。これが構図というものか…!
水の揺らぎでぶれる観覧車もかわいいです。
こちらはnanoさんが撮った水面に映る観覧車。反射の場合はなるべくシンプルにした方が見せたいものが生きるんだそうです。たしかに! 同じ被写体でも切り取り方で印象が全然違うんですね。
Point.2 露出と光と影
次にやってきたのは、公園を一望できる展望台です。
外観は「白と透明」という印象のこの建物。中には意外にも影のあるスポットも。「明暗差があるところだと、また違った雰囲気の写真が撮れるよ」とnanoさん。早速、光と影の写し方を教えてもらいました。
明暗差が大きいところでは、「背景が白く飛んでも被写体を明るく写すか」「背景メインで被写体を暗く(シルエットに)するか」「両方ともバランスよく写すか」で、露出を調整していくそうです。nanoさんは被写体の表情も背景も写る中間くらいの明るさが好きだそうで、私もその写し方に挑戦してみました!
私が撮ったnanoさん。しっとりとした雰囲気がお気に入りです。
nanoさんのお手本。背景と人物でそれぞれ適正露出になるシャッタースピードをチェックして、その中間のシャッタースピードで撮るそうです(例えば背景が1/500で人物が1/125なら1/250に設定)。背景から被写体の表情までしっかりと写っていますね。光と影が混ざって、なんだかほんのりやさしい印象を受けます。
真っ白な空間で撮るのも、服の色がアクセントになってかわいかったです。nanoさんのワンピースの色が白い空間に映えていました。
ガラスにスカートが反射しているのもかわいい…。nanoさんに何往復もしてもらって、たくさん撮ってしまいました。
写真を撮ることに夢中になっているとちょっとしたハプニング。フィルムを交換するときにセットしたままふたを開けてしまって、光が入ってしまったんです…。nanoさんが「やっちゃったね!」と笑っていました。
「撮った写真は大丈夫かな…」と少し心配でしたが、現像してみたらいろんな光が入っていて驚きです。また新しい雰囲気の色にときめいてしまいました。フィルムって楽しい…!
Break 夏らしい色発見!
通りがかりに売店を発見。さっき教えてもらった前ボケをここでも実践してみました。吊るされているボールを前ボケにして撮影してみたり…。奥行き感が出てますね。
この日は少し暑くて、かき氷とラムネを注文しました。私はイチゴ、nanoさんはブルーハワイのかき氷。夏っぽくて、これまたかわいい!
かき氷を待つワクワクの時間、小さい頃を思い出しました。
でき上がったかき氷にすかさずシャッターを切ります。ちょこんと隠れてるソフトクリームの置物もかわいかったです。
夏色のかき氷に大喜び!
早速いただきます…の前にしっかり写真におさめます。
2つをきれいに並べて、少し引いて撮るのもかわいかったです。
今年初のかき氷。写真におさめて、一緒に食べて、いつもよりおいしく感じる! エネルギー補給も十分です。
Point.3 海とリフレクション
夏といえばやっぱり海! 水面が空をキラキラと映していました。
「サンダルを脱いで海に入って撮影」と思ったのですが、クラゲがたくさんいたので…(笑) 波打ち際で撮ることにしました。
nanoさんに波打ち際を歩いてもらいました。ワンピースが風になびいてひらひら。波と足元って、画になりますね。風が強くなって、驚くnanoさんもかわいかったなぁ。
二人で動きながら撮り合いっこ。ピントがうまく合わなかった写真も、楽しい思い出が詰まっています。
そして、nanoさんが簡単にできるとっておきを教えてくれました。それは「多重露出」です。「シャッターの横についているレバーはこのためだったのか!」と驚き。
1枚目のシャッターを切った後に、人差し指で多重露出レバーを手前に引きながら巻き上げレバーを回します。2枚目のシャッターを切ると、2枚が1つの写真として重なります。
海とnanoさんを重ねてみました。イメージがつかなくて、どんな写真になるだろうとドキドキ。現像した写真を見ると、深みのある想像以上の仕上がりに感動しました!
人物に重ねるときはシンプルなものがいいとのこと。2枚を重ねると写真全体が明るくなるので、露出を少し暗めにするといいそうです。
時間が経つにつれて引き潮になると、ついにリフレクションが! ワンピースの色と淡いリフレクションに、「撮りたい!」と自然にシャッターを切ってしまいました。ずっと撮っていたかったなぁ。
この胸のドキドキ…。どうやらフィルムカメラに恋をしてしまったようです。二人ではしゃいで、撮り合って、夏の素敵な思い出ができました! 日常のときめきを、フィルムカメラを通して大切に残していきたいと思います。
よ~し、次はどこへ行こうかな! ときめき探しに今日も出かけます。
稀's Photo Note
Point.1 ピント位置とボケ
・被写体が際立つ背景ボケ:背景との距離があるほどきれいにぼける
・奥行き感が出る前ボケ:小さいものをさりげなく前ボケに入れるのがコツ
・ピント位置:背景をぼかすか、手前をぼかすかでピントを合わせる位置を変える
Point.2 露出と光と影
・明暗差が大きい場合:被写体と背景のどちらか、もしくは中間に合わせるかで露出を調整する
・被写体と背景の中間に露出を合わせる場合:被写体と背景それぞれで適正露出となるシャッタースピードを調べて、その中間値で撮影する
Point.3 海とリフレクション
・多重露出:シンプルなものを重ねるのがオススメ(写真が明るめになるので露出に注意!)
・リフレクション:引き潮になった場所ではきれいなリフレクションが撮れる(水面の反射を撮る場合はシンプル構図が◎)
同行撮影:a y a .(@o_a_y_a)
Supported by L&MARK
※撮影協力:ダイヤと花の大観覧車
はじめてのフィルムカメラ
松浦稀
撮影モデルとしてだけでなく、書籍カバーモデルやMVにも多数出演。ダンスや舞台など、積極的に表現活動を続けている。主な出演作品に舞台「中田ステーションセブン」など。はじめてのフィルムカメラを手にしたことをきっかけに、写真意欲が急上昇中。
Fujikawa hinano
Instagramで作品を投稿。グループ展やメディア執筆など、幅広く活動中。「日常と非日常の中にある曖昧さ、そして感情を丁寧に表現したいと思っています」