こんにちは。大分在住のyasuka(@ya.24)です。
Zシリーズと47都道府県を旅する『Zと写真家と47都道府県の旅』。前回の「【佐賀】気球が空一面を彩る絶景!バルーンフェスタを何倍も楽しむために」はいかがでしたか? ぜひ今年はバルーン撮影にチャレンジしてみてください!
さて、今回は佐賀県のお隣、長崎県の長崎市にお出かけしてきました。長崎市は坂道が多く、異国情緒が漂う街並み。観光はもちろん、写真を撮るのにもとっても魅力的な街です! その中でも、1800年代の洋館が建ち並ぶグラバー園とその周辺を散策することにしました。
グラバー園
国指定重要文化財の旧グラバー住宅・旧リンガー住宅・旧オルト住宅に加え、市内に点在していた6つの建物が移築され、貴重な洋風建築を見ることができます。高台にあり、港や街並みを一望できる、長崎市のオススメスポットです。
長崎旅のおともはZ 50 ダブルズームキット(NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR)です。
軽くてコンパクトなので、旅カメラにぴったり。普段は旅行前にSNSで行き先を調べて、どんな写真を撮るか考えるのが楽しみの一つなんですが、今回はこのカメラでどんな写真が撮れるのかワクワクしながら準備をしました!
西洋の雰囲気が漂う、長崎の街並みと「グラバー園」
福岡に前泊し、友達と博多駅から特急電車に乗り長崎駅へ。約2時間で到着します。そこからは、路面電車で最寄りの停留場「大浦天主堂」へ向かいました。停留場からグラバー園までは、「グラバー通り」という坂道を歩いて10分ほど。坂を上っていると、「長崎に来たんだな」と実感が湧いてきます!
坂の途中には停留場名にもなっている、世界遺産・国宝の「大浦天主堂」が見えてきました。幕末に建てられたというカトリック教会からは、この街の歴史を感じることができます。中はステンドグラスが素敵なのですが、撮影できないため断念…。
大浦天主堂を後にして3分ほど歩くと、帽子とヒゲが目印の「グラバー園」に到着です。
歴史を刻む旧宅をめぐり、当時の暮らしに想いを馳せる
グラバー園では、重要文化財に指定されている3つの旧宅や数多くの歴史的建物を見ることができます。とても広くて傾斜があるんですが、動く歩道を使えば負担も少なく園内をめぐることができて便利です。
園の奥にある「旧オルト住宅」にやってきました。この建物は1865年ぐらいに建てられたそうで、建設当初からあるという建物前の噴水も趣があります。
中にも入ることができて、当時の暮らしの様子を垣間見ることができました。ここにはウィリアム・オルトさんという、お茶の貿易などをしていた方が住んでいたんだとか。時代背景や人々の営みに思いを馳せながら撮影をすると、写真により深みが増しそうです。
Shutter Point
長い廊下が印象的だったので望遠レンズの圧縮効果を使って撮影しました。手前の扉に寄って撮影することで、奥行きのある写真になったと思います。
ベランダがかわいい「旧三菱第2ドックハウス」からの眺めが最高!
次にやってきたのが、高台にある「旧三菱第2ドックハウス」。白いベランダがかわいくて、海外を旅しているような写真を撮ることができました!
このベランダからは、建物前に広がるコイのいる池や、長崎の港や街並みまで見渡せます。海からの少しひんやりとした風も気持ちいい。暖かい季節には違った景色が見えるんだろうな…と、また来ることを心の中で決めました。
池の近くにはロングベンチがあって、こちらもオススメの撮影ポイントです。
人がいなくなる瞬間を狙って、港や街並みを背景に撮影しました。ベンチからの眺めも最高なので、グラバー園に来た際はぜひ高台まで足を運んでみてください。
Shutter Point
観光客がいなくなった一瞬の時間を見計らって撮影しました。あえて空を入れず建物の一部だけを切り取ることで、より異国の雰囲気を表現できたと思います。暖かい色のライトがついている部屋を画角に収めることで、写真のアクセントになりました。
【グラバー園】
長崎県長崎市南山手町8-1
営業時間:8:00~18:00(時期により夜間開園あり)※年中無休
入園料(大人): 620円(税込)
http://www.glover-garden.jp/
※旧グラバー住宅は現在改修工事中で、2021年4月より公開予定です。
レトロなドレスでタイムスリップ気分を味わえる「レトロ写真館」
グラバー園内には、レトロなドレスをレンタルできる「レトロ写真館」があります。室内や外で撮影できるんですが、たくさん素敵なドレスがあってどれにするか悩みます…。今回は、品のいいベージュにグリーンのリボンがあしらわれたドレスを友達がセレクトしました。そして、オプションでヘアアレンジも一緒に!
Shutter Point
写真館の中も西洋の雰囲気があります。格子の窓とカーテンがドレスの感じとぴったりだったので、この場所を選んで撮影しました。ドレスのリボンや髪型がよく見えるように座ってもらい、右手を窓に置いてもらうことで、上品な雰囲気の1枚となりました。
室内撮影を満喫したので、今度は外に出てみます。
グラバー園は、長崎らしい石畳が特徴なんですが、その中にハートストーンが隠れているんです。2か所あるそうなんですが、広くてなかなか見つからず…。園内地図を参考に何度も何度も往復して、やっと見つけることができました。宝探しのようで、とても楽しかったです!
【レトロ写真館(旧長崎地方裁判所長官舎)】
営業時間:10:00~17:00(受付終了:16:30)
料金(一般):室内撮影(15分)1,000円(税込)/園内散策(30分)2,000円(税込)
※雨天時は、室内撮影のみとなります。
http://www.glover-garden.jp/pick-up/retro-photo-gallery
アンティークな空間に時を忘れてしまう「旧自由亭」
ハートストーン探しの後は、「旧自由亭」でブレイクタイム。明治時代は西洋料理店だったそうで、今はレトロモダンでかわいい雰囲気の喫茶室になっています。
中はアンティークなインテリアで統一されていて、しっとりと落ち着いた空間に癒やされます。
カステラセットがあったので、二人とも注文。カステラは100年以上続く老舗「長崎堂」のものだそうで、ザラメが大きくて優しい甘さでとても美味しかったです。窓から港を眺めながら、“長崎の味”をゆっくりと堪能できました。
Shutter Point
少し暗めの落ち着いた感じの店内だったので、窓際で撮りました。友達に窓のほうを向いてもらい、顔が暗くなりすぎないように。店内の雰囲気に合った、しっとりとした写真が撮影できました。
【旧自由亭(喫茶室)】
営業時間:9:00~17:30(L.O.17:00)※グラバー園の開園時間により変動
http://www.glover-garden.jp/pick-up/tea-room
グラバー通りで、かわいいガラス細工に出会う
グラバー園を後にした私たちは、グラバー通りにあるガラス細工のお店「グラスロード1571」へ。ここでガラスの絵付け体験を予約しているんです!
ガラスの絵付け体験も楽しめる「グラスロード1571」
店内に入ると、ステンドパネルやステンドランプなど、美しいガラス細工たちが出迎えてくれました。
長崎名物の「ぽっぺん」も色鮮やかでとてもきれい! 私はぽっぺんが好きで、これを目的に長崎に来たこともあります。ちなみに、息を吹きこむと軽やかに「ぽっぺん」と音が鳴ることから、この名前で呼ばれているんだとか。
そして、今回予約したのが、このぽっぺんの絵付け体験です。
透明なぽっぺんに、専用の絵具で絵付けをしていきます。球面に描くので最初は難しく感じますが、すぐに慣れちゃいます。友達は、黄色と緑で花柄模様を描いていました。
絵付けは30分程度で、焼き上がったものを後日送ってもらえます。自分だけのぽっぺんを作ることができるので、お土産にぴったりです!
【グラスロード1571】
長崎県長崎市南山手町2-11
営業時間:9:30~18:00 ※年中無休
絵付け体験:予約制(前日18:00までに電話かインターネットにて)/当日受付時間:10:00~14:00(最終受付)
http://www.1571.jp
「長崎南山手プリン」で、ステンドグラスのように輝くプリンを
この旅の最後は、グラスロード1571の隣にあるプリン屋さん「長崎南山手プリン」で。15時頃に訪れたのですが、絶えずお客さんが並んでいました。人気なんですね!
プレーン味をはじめ、南蛮塩キャラメル味や抹茶味、季節限定など種類も豊富です。その中でも、大浦天主堂のステンドグラスをイメージしたという、見た目にも美しい「南山手ステンドグラスプリン」を一つずつ購入しました。これは撮らずにはいられません!
Shutter Point
お店の外にはレンガとグリーンがあり、色鮮やかなプリンによく合います。望遠側で背景をぼかして、プリンが目立つように。ステンドグラスをイメージしたプリンをかわいく撮れたと思います。
食べてみると、上のジュレのさわやかな味わいと、プリンのなめらかで濃厚な味わいが合わさって、想像を超える美味しさ! 二人で何度も顔を見合わせて「美味しいね」と言い合っていました。
中身が気になりますが、保存料や着色料を使っていないそうで、賞味期限は1日だけ。ここだけでしか食べられないんです。…ということで、帰りの電車でも食べようと、他の味のプリンをお土産に(笑)
【長崎南山手プリン】
長崎県長崎市南山手町2-11
営業時間:9:00~18:00 ※年中無休(年末年始を除く)
https://nagasaki-pudding.com/
レトロでかわいいに出会う、大満足の冬旅。長崎らしい坂道と異国情緒をもう少しだけ味わいながら、帰路につくことにします!
長崎旅のまとめ
旅で訪れた場所は、どこも徒歩10分圏内でした。ギュッと固まったところに観光スポットやお店が集まっているのが、長崎市の魅力だと思います。
また、街に点々とある洋館や教会が非日常の旅気分を盛り上げてくれて、異国情緒溢れる街並みをめぐる旅はあっという間に時間が過ぎていきました。時間が足りなくて行けなかった場所もたくさんあるので、カメラを持ってまた長崎を旅したいです!
後日、絵付け体験をしたぽっぺんが届きました。焼き上がったぽっぺんを見ると長崎の旅の記憶がよみがえります。
光を透過して撮影すると、同じ色を塗った箇所でも色の塗り方によって違った色に見えるのがとてもおもしろいです。角度によっても見え方が違うので、時間を忘れて撮影してしまいました。旅の写真と一緒にぽっぺんを飾って、余韻に浸りたいと思います。
お気に入りの1枚
グラバー園内には冬でもたくさんのお花が咲いていて、50-250mmのレンズを使って大きな前ボケを入れてみました。きれいにぼけていい雰囲気です!
今回は室内で撮影したい場所も多く、開放F値が3.5~6.3のレンズでは少し不安もあったのですが、暗い場所でも問題なく撮影できて驚きました。
※お店での撮影はお店の方に許可を得てから、お店や他のお客様の迷惑にならないようご注意ください。また、撮影のみのご利用はご遠慮ください。
※こちらに掲載している情報は2020年2月20日現在のものです。
協力:長崎県フィルムコミッション
Supported by L&MARK