こんにちは、NICO STOP編集部(@nicostop_editor)です。
NICO STOPは6月で2周年。節目となるタイミングに、特別企画「フォトグラファーによる1dayフォトレッスン」を行いました。
今回は【スナップ】。身近な場所からどのように被写体を探し、どうすれば魅力的に切り取れるのか? フォトグラファーとスナップ初心者のマンツーマンレッスンに密着します。
レクチャーいただくのは…Ken Tanahashiさん
Ken Tanahashi(Ken.t)さん
(@kentanahashi)ストリートを中心に日常スナップを撮影。ミニマル写真も得意としている。スナップ撮影歴は5年。
今回レッスンを受ける小野さん
NICO STOP編集部のメンバーで、写真歴は約3年。撮影するのは、旅行や友人の結婚式など、大切なイベントごとがメイン。フォトジェニックな有名スポットを撮ることはあるが、身近な場所はあまり撮ったことがないスナップ初心者。
スナップ撮影のレッスンをはじめる前に
Ken:スナップは、日常の中や訪れた場所で「どんな視点で自分の世界を表現するか」が大切です。普段は気にも留めない日常の見方を変えたときに浮かび上がる“多面性”や“気づき”を感じてもらえたらと思います。
小野:写真撮影を主目的に出かける習慣がないので、どんな瞬間を探してスナップしているのか知りたいと思います。レッスンを通じて、身近な場所から被写体を見つけるアンテナを身につけたいです。
スナップ撮影の設定のポイント
- 露出モード:どんな瞬間も逃さないことが最優先なので、はじめのうちはオートやプログラムオートでOK。
- フォーカス:基本はAFで、合わせづらいときのみMFに。
Kenさんは露出モードをマニュアルにしていて、絞ったほうが瞬間的なシーンを撮りやすいのでF5.6~11に。撮影位置から離れた被写体や高さのある被写体を写す場合を含め、絞っておくと風景全体にピントが合った写真を撮ることができます。また、手ブレを防ぐため、シャッタースピードは1/250~1/1000秒程度に上げています。
レンズはNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRを使用しました。スナップでは、すぐ画角を調整できるように広角24mm~望遠70mm程度のズームレンズを使う方が多いと思いますが、200mmまでズームできると新たな発見があったりミニマル写真を撮りやすくなり、初心者の方もスナップの楽しさを味わえます。
― 今回は2人ともZ 5+NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRを手に、とある駅の周囲を散策しながらスナップ撮影のレッスンをしていただきます。
【ミニマル】色や模様に注目して要素を絞る
― 駅前を少し歩くと、赤い色が目を引くゲームセンターを発見しました。
CASE① 赤い壁のゲームセンター
Ken:早速ですが、まずは小野さんの自由に撮ってみてください。
小野:鮮やかな赤い壁を際立たせたかったので、空とのコントラストを生かそうとしてみました。白い壁があることにも気づいたので、右の写真では赤と白の2色で構成しています。
Ken:色が特徴的な壁の場合、平面的にかつ要素を最小限にミニマルに切り取ると、色の対比が際立ちますよ。このとき、同じ距離感の壁だけにすると平面的に写しやすいです。
小野:平面をイメージして、窓や手すりなどの要素の収まりがいい画角で切り取ってみました。下はどこまで入れたらいいか悩みます…。
Ken:2色構成がいいですね。地面を入れない右のほうが、赤と白の対比がより際立っていると感じます。
Ken:平面的に撮るときは「広く撮る」「要素を絞る」の両パターンを試すと、さらなる発見がありますよ。上の写真では、白いひもに注目して思い切り寄ってみました。一面赤色ですが、手すりや扉、影などをアクセントとして効果的に使っています。
小野:ここまで寄る発想はなかったです!
― 建物を違う角度から撮影する小野さん。
小野:今度は、赤い曲線部分とその前の自転車に注目してみました。
Ken:こちらも看板や右の車を入れずに、赤い曲線と自転車だけに要素を減らしてみましょう。先ほどと同じく、地面を極力写さないのがコツです。
Ken:注目した被写体が際立ちましたね!
Ken:自転車がない場合、人が通るのを待ってもアクセントになります。壁だけではさみしいのでライトとその影を入れました。
小野:ライトが効いていますね!
今回、ミニマル写真にチャレンジするのははじめてで「難しそう」というイメージがあったのですが、「とにかく情報を少なく、大胆に切ってしまってもいいです」というアドバイスを意識すると、思った以上に面白く切り取れました。
CASE② 縦のラインが特徴的な建物
― 黒いラインが入った建物の前で立ち止まる2人。
小野:黒いラインが印象的だったので、そこだけを平面的に切り取ってみたのですが、物足りない気がしています。
Ken:少し単調なので、下にある標識を取り入れてみましょう。
小野:標識があることに気づかなかったです。
Ken:いいアクセントになりましたね。縦位置にしてストライプを強調したのも効果的です。
ちなみに、横位置にするとラインの数が増えるので、標識との対比が強まって印象深くなります。縦位置と横位置、それぞれどうなるか試すクセをつけるといいと思います。
小野:縦の直線と標識の円形で組み合わせ方を考えるといろいろ気づきがあって、ミニマル写真がより面白くなってきました!
CASE③ 無機質な壁のスポーツジム
Ken:ここはちょっと難易度が高いですが、いいなと思ったところを撮ってみてください。
小野:全体的に無機質なので難しいです…。
Ken:壁面に貼られたポスターをうまく使ってみるとどうでしょう!
Ken:こんな感じで、写真のタイルを中心にプールと壁の横のラインを組み合わせて。一見プールサイドを撮ったように見えますが、下の異質なラインの存在に「プールの写真ではない」と気づく、不思議な面白さがあります。
小野:なるほど!!
何でもない壁も、組み合わせや切り取り方次第で素敵な作品になるんですね。
小野:撮ってみました。右のようにアクセントで黄色いポールを入れたものも撮ってみたのですが…。
Ken:現実味が増してプール写真の存在感が薄れてしまうので、平面的な左のほうが今回はいいと思います。
小野:ミニマル写真は主題を明確にすること、そのためには要素の整理が大事になるんですね。
【ミニマル】撮影のポイント
- 主題の明確化:主題の存在感を損なうような要素は除き、世界観を際立たせる。
- 色の対比:平面的に切り取り、要素を絞ることで際立つ。
- アクセント:物足りなさを感じる場合は、周囲にある標識や通行人などアクセントとなるものを入れる。
- 寄り引き/縦・横位置:同じ場所でも、「広く写す/要素を絞る」「縦位置で撮る/横位置で撮る」をそれぞれ試すことで新たな発見があり、バリエーションが出る。
【カーブミラー】位置や角度を変えて面白い反射を探す
CASE① T字路にあるカーブミラー
― カーブミラーに目が留まる小野さん。
小野:カーブミラーをうまく生かした写真を撮ってみたいです。
Ken:ポイントはミラーの中に何を映すかです。立ち位置やアングルで変わるので、探ってみてください。
小野:ちょうど反対側にあった木を入れてみました。
Ken:自転車のほうに目がいくのとミラー自体が小さいので、もう少しミラーに寄って木全体が写る角度から撮ってみるとどうでしょう。
小野:見る角度や位置で映るものが変わりますね。背景が電線や鉄柱など無機質なものが多いのに対して、ミラーには自然の木が映っている面白さが際立ちました。
Ken:僕はズームして、もっと大胆に切り取ってみました。全体が見えないことで不思議な感じが出ると思います。
CASE② 周囲より低い位置にあるミラー
― 少し歩くと、地下通路につながる場所にカーブミラーを見つけました。
小野:地下通路に自転車が入っていったので、その瞬間を狙ってみました。ブレてしまいましたが…。
Ken:人が通る瞬間を狙うのはいいですね。ただ、ミラーに対して人がかなり小さいので、映す対象が他にもないかもう少し探してみましょう。ここは周囲より低くコンクリート壁に囲まれているので、高い位置にある被写体を狙ってみるといいと思います。
Ken:マンションがあったので、ミラーの中に収まるように真下から撮ってみました。鏡面と同じ向きで見上げると、反転した世界を写せて面白いですよ。
小野:マンションがあったんですね。気づきませんでした。
― チルト式液晶モニターを見ながら、独特のフォームで撮る小野さん。
小野:せっかくならマンションも写したいので、左右で対比させてみました。
Ken:マンション自体も入れる発想はなかったです。少し不安定な構図も面白いですね!
【カーブミラー】撮影のポイント
- 反射を探す:立ち位置やアングルを変え、面白い反射がないかを探す。左右方向や後ろにいい反射物がない場合、真下から見上げるなど上下方向の反射も確認する。
- 反射の調整:反射する要素が多すぎると目を引かないため、極力シンプルに何を見せたいかを決めて映る範囲を調整する。
- ミラーのサイズ:ミラー自体が小さすぎると反射がわかりにくいため、反射が際立つサイズに写す。
【光と影】通行人を待ってアクセントにする
CASE① 線路下のトンネル
― カーブミラーのあった地下通路の中に入ります。
Ken:明暗差が大きい出入口が狙い目です。通行人がポイントになるので待ちましょう。
小野:日傘をさした人が入ってきたので、狙ってみました。
Ken:シルエットの傘が効いていますね。この2枚では少し引いて壁や天井も写した右のほうが、放射線構図になっていいバランスです。
…さて、この人が出口に差しかかる瞬間が次のシャッターチャンスです。地下通路の中では傘をしまいましたが、地上に出るときにもう一度傘を開くと思うので。
小野:そこまで行動を予測しているんですね! すごい…。
小野:本当に傘をさしました!
光が当たる瞬間のほうが、カバンの赤がアクセントになると思うのですがどうでしょう?
Ken:狙う瞬間はいいと思います。ただ、もう少し引いたほうが構図のバランスがよかったですね。
Ken:ちょうど自転車を止めている人がいたので、それぞれの世界を一つに写すことで写真の面白さが深まりますし、地下通路の暗部を入れることで奥の光の世界が際立ちます。
小野:傘をさした人だけに注目していましたが、視野を広げるともっといい光景に気づけるんですね。
― 場所を変え、別のトンネルで復習です。
Ken:ここでも通行人を待ってシルエットで狙ってみましょう。引いて環境を入れることも意識してみてください。ライトがあるので壁のリフレクションもアクセントになります。
小野:出入口に狙いを定めて、今度は広く撮りました。さっきまではミニマル撮影の「とにかく省く」という意識が残っていましたが、引いてみるとドラマチックな雰囲気になりますね。
Ken:いい空気感です!
人だけを狙うのはファーストステップで、トンネル内の要素など周囲の環境にも着目できるとワンランク上の写真になります。
Ken:この2枚では、配管や天井へのリフレクションにも着目しました。
小野:人と場所の両方が相まって、印象深くなりますね!
CASE② 隙間から差す一筋の光
Ken:線路の高架下などで天井が一部あいている場所では、スポットライトが発生する場合があります。見つけたら、人の体に光が当たる瞬間をとらえるのがオススメです。
― しばらく待っても人が来ないので、同行したスタッフが歩いてみました。
小野:人が通り過ぎていくのを追いながら撮ったのですが、光の位置にぴったり合わせるのが難しいです。
Ken:あらかじめ構図を決めて、通る瞬間にシャッターを何度か切ってみてください。もちろん連写でもOKです。また、明暗差が小さく光が際立っていないので、露出を暗めに調整しましょう。
小野:うまく足に光が当たる瞬間をとらえられました。F値が小さくなっていたので、F8まで絞って暗めにしたら光を強調できました。
Ken:これくらい影の部分を落とすと、光のラインだけが際立ちますよ! ただし、人の存在がわかるように、黒つぶれしないように注意が必要です。
【光と影】撮影のポイント
- シルエット:トンネルの出入口など明暗差が大きい場所では、明るい部分を背景に人をシルエットにするとアクセントになる。
- 構図:引いて、その場所ならではの要素を取り入れる。トンネルの場合、内部のライトなどを入れると放射線構図で視線誘導の効果も高まる。
- スポットライト:体の一部に光が当たるようにすると、明部と暗部のコントラストで印象的な写真になる。その際、明暗差を際立たせるために露出を抑える。
【ランドマーク】思い切ったアングルとフレーミングで
― 線路脇にある赤い鉄塔の近くにやってきました。
小野:実際はすごく迫力があるのですが、なかなか写真で表現するのが難しいです。
Ken:全貌をきれいに写そうとしすぎず、真下から見上げてみるとどうでしょう?
小野:確かに下から見上げると、高さがすごく際立って見えますね。
鉄塔のてっぺんまで写したかったので、しゃがんで画角を調整しました。
Ken:スケール感が強調されましたね!
Ken:ちなみに、動きを出したいときは左の写真のように傾けてみるのもありです。電線の斜めのラインの要素も取り入れています。右のようにもっと真上に向けて一部だけを切り取ると、スケール感が薄れる代わりに赤と白の形状の面白さが際立ちます。
小野:全体を写すことを前提に撮っていたのですが、あえて部分的に切り取ると肉眼とは違う新しい見え方になりますね。
Ken:巨大な建造物を撮るときは撮影位置をいろいろ変えてみるのも手です。高架線の下をくぐれる場所があるので、そこから撮ってみましょう。
小野:隙間から鉄塔の先端が見えたので、遮蔽物も一緒に写しました。
Ken:欲を言うと右上も囲みたいです。思い切り見上げると、背中側にある壁の上部まで写すことができますよ。
小野:本当だ! やってみます。
Ken:4つの角をすべておおったことで、額縁効果が強調されましたね。
小野:肉眼とファインダーの中では見え方が違うので、画角に四角がきれいに収まる最適な場所を見つけるのが意外と大変でしたが、仕上がりを見ると大満足です!
【ランドマーク】撮影のポイント
- 大胆なアングルとフレーミング:「全体をきれいに写すこと」にとらわれない。思い切り真下から見上げるとスケール感が出せ、一部分だけを切り取ると形状の面白さを強調できる。
- 額縁効果:遮蔽物がある場合、隙間にランドマークを入れると額縁効果で存在感が際立つ。
【リフレクション】反射と実像の組み合わせを見つける
― 駅の周囲を散策してきましたが、最後に駅前通りに戻ってきました。
Ken:ビルやお店が多くて人通りがあるところは、リフレクションが狙いやすいスポットです。まずはガラスを探してみましょう。
― 出入口がガラス張りの地下駐輪場を発見したKenさん。
Ken:反射がくっきり写るのは奥に遮蔽物がある部分なので、そこを狙ってみてください。AFではピント合わせが難しいので、MFに切り替えます。
小野:反射は確認できたのですが、ただ写っただけになってしまいました。夜景のガラス反射や水面反射はわかりやすいのですが、日中はどこに目を向けたらいいのか難しいですね。
Ken:カーブミラーのときと同じく、位置や角度で反射する像が変わるので、まずは面白い反射がないか探してみましょう。
Ken:ちょうど後ろにパチンコ店入口に飾られたバルーンがあったので、通行人の反射やガラスの向こうの風景の重なり具合を見て写しました。色要素が多かったのでモノクロにしています。
小野:いろんな要素が重なる中でも、バルーンがしっかり目を引くポイントになっていますね。
小野:右奥に風景が抜けて見える場所があったので、そこに立つ人と反射を重ねてみました。
Ken:左側が何もないので、右だけ残してトリミングするとよさそうです。
右部分を残してトリミングした写真
小野:右の白シャツの人と反射した人が一体化した面白さが際立ちました!
小野:今度はしっかり左側に人が通るのを待ちました。実際の人と反射の人影が交差するイメージです。
Ken:組み合わせがすごくいいですね! こんなふうに「反射を狙って重ねてみよう」と着目することがスナップでは大事です。
【リフレクション】撮影のポイント
- 反射を探す:人の往来が多く、建物の入り口やショーウィンドーなどガラス張りの場所が反射を狙いやすい。バス停のルーフや鏡面など街中には反射ポイントが潜んでいるので、「常に反射を探す」意識が大事。
- フォーカス:AFでは狙った位置に合わせづらいため、MFに切り替える。
- 反射と実像の重なり:ガラス面では反射と奥の風景の組み合わせを考え、重なりが際立つようにフレーミングする。
Photographer's Note
スナップ撮影のレッスンを受けた感想
小野:スナップは「1人で黙々と撮る」イメージを持っていましたが、(教える/教わるという関係ではありつつも)一緒に面白い瞬間を探したり、写真に対してその場でアドバイスや感想をもらえるのはとても楽しかったです。
今回の場所は有名な建物があるわけでもなかったので「相当ハードルが高い」と思っていましたが、いざカメラを持って歩いてみると、意外にもたくさんの面白い光景に出会えるんだなと気づきました。
特にそう感じたのはカーブミラーです。普段は見かけても何とも思いませんでしたが、「スナップをする」という前提で街を歩き、「反射を探す」を意識すると、自然とカーブミラーを撮りたくなりました。電柱と木の対比を意識したり、角度を変えると思いもよらない面白い景色が見つかったり。街中の何気ないものも立派な被写体になるんだと実感しました。
そして、Kenさんの視点やシャッターチャンスを予測しながら常に動いているのが本当にすごかったです!教えてもらった着眼点や撮影のアイデア・ノウハウを生かして、また街中スナップに挑戦してみたいです。きっと普段見過ごしている身近な場所にこそ、いろんな発見があると思います!
小野さんのスナップギャラリー
矢印をタップすると他の写真を見ることができます。
小野さんが選ぶベストショット
小野:ベストショットは赤い鉄塔です。どこにでもある鉄塔ですが、いろいろと工夫することで今まで撮ったことのないような構図で先端まできれいに収まり、ダイナミックさが伝わる写真に仕上がったと思います。
Kenさんが選ぶ小野さんのベストショット
Ken:マンション自体も写す発想は僕には思い浮かばなかったですし、ミラーとマンションや植物の構図を含めた視点に驚きました。
こちらの写真のように安定した構図でも撮られていましたが、上のように少しバランスを崩した不安定な構図のほうが、この被写体の面白さを感じました。編集で空の色を青く戻し、コントラストを高めると雰囲気がより出ます。
スナップ撮影のレッスンをしてみて
Ken:教える立場ではありましたが、小野さんが撮影した写真を見て「そんな撮り方もあるんだ」「その視点は気づかなかった」と驚きや発見があり、スナップ撮影では「その人が現実世界をどう見て、どのように解釈しているのか」が写真に現れるのだと改めて感じました。人と撮影に行くと、自分にはない視点をお互いにトレードもできます。
また、知識が増えるとどうしても凝った写真を撮りたくなりがちですが、新鮮な視点やとらえ方を間近に見て、純粋にスナップ撮影を楽しむ気持ちも思い出しました。
Kenさんのスナップギャラリー
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Kenさん自身が選ぶベストショット
Ken:今回撮影した写真の多くは主題の被写体が静物でしたが、このシーンでは動体の被写体の行動を予測しながら周辺の環境とうまく絡めて撮ることができました。編集ではコントラストを高くすることで明暗差を強調し、暗部にいる自転車の人と、光の中にいる傘をさす人との対比を際立たせています。
スナップ撮影に挑戦したい方へ
Ken:もちろん細かいテクニックもありますが、スナップで大事なのはよく観察することと、世の中に隠されている気づきや面白さをどう提示できるかです。
その上で、僕は常に以下のことを意識しながら、街を歩いています。
- 反射を探す
- 色に注目したり、色のシンクロを探す
- 印象的な影を探す
- 線を意識する(光と影を生かした写真の場合)
- 特徴的な服装や動きをしている人を探す
- 人の動きを予測する
- 被写体と周辺の要素や背景をどう絡められるか考える
- 面白い場所を見つけたときは、目線やアングルを変えて複数枚撮る
全部を一気には大変ですが、慣れて少しずつ意識することを増やしていくと、視野が広がり見慣れた街の違った一面が見えてきます!
まずは身近な場所を歩いて観察してみること、自分が住む街を知ることからはじめてみてください。
スナップ撮影の注意点
- 通行や周囲の邪魔・迷惑にならないように配慮する
- 私有地には入らない
- 建物・施設内などはその場所のルールを守る
※その他、SNS投稿での注意点はこちら。
※新型コロナウイルスの感染症対策に十分にご留意いただくとともに、政府、自治体など公的機関の指示に従った行動をお願いいたします。
Supported by L&MARK
Ken Tanahashi
ストリートスナップをメインに撮影し、SNSを中心に写真活動を行う。日本のストリート写真をフィーチャーする「Street Photography Japan」主催。写真コミュニティ「DopeZineLab」などを運営する「DopeZine」に携わる。