動画初心者のジュンくんが、ミラーレスでの動画撮影について学んでいく連載企画「ミラーレスではじめる動画撮影」第2回。動画撮影がそんなに難しくなさそうと知り、やる気が出てきたジュンくん。フォトグラファーのTAKBONさんに、動画撮影で押さえておきたいポイントを教えてもらいます!
ジュンくん
ミラーレスカメラ Z 6IIを持ち歩き、日々思い出を記録。SNSでも積極的にシェア!
TAKBONさん
アーティストのMVなどを手がける動画クリエイター。SNSではでショートフィルム、都市光景やストリートフォトなどの写真も投稿している。
ジュンくんの友人のミナちゃんが、カメラや写真について学んでいく連載企画「はじめてのミラーレスカメラ」はこちら
さらに詳しく! 動画の基本用語
- フレームレート
動画1秒あたりに入るフレーム(画像)の枚数。fps(frames per second)という値で表されます。一般的に映画が24fps、テレビは30fpsで撮影されています。また、スローモーションに編集する場合は最終的な枚数の倍以上となる60fpsまたは120fpsなどの高い設定で撮影します。60fpsで撮影した映像は24fpsに直すと2.5倍、120fpsの撮影は5倍までスローにできます。
Z 6II NIKKOR Z 24-70mm f/2.8S
24fpsは残像が大きく映画のような動きで、60fpsは残像が少なくぬるぬるとした滑らかな動きになります。
- フリッカー
蛍光灯や水銀灯などの光源によって画面に生じるチラつきや横縞のこと。電灯は短時間に点滅を繰り返しており、その点滅の周期とシャッターを切るタイミングが重なってしまった場合に生じます。電灯の点滅周期は地域により異なり、それに合わせ適切なシャッタースピードも変わります。
・電源周波数が50Hzの地域(東日本):1/100秒、1/50秒など
・電源周波数が60Hzの地域(西日本):1/125秒、1/6Z 6II NIKKOR Z 24-70mm f/2.8S
- シャッタースピード
動画内のフレーム(静止画)一枚一枚を撮影する際のシャッター速度。動画撮影では常に一定のシャッタースピードで固定する必要があります。フレームレートの数字の2倍が基本。基本のスピードに最も近く、フリッカーが生じない数字で設定するのがおすすめです。
例)24fpsの場合:基本のシャッタースピードは1/48秒なので、その数字に一番近くフリッカーが発生しない1/50秒(西日本は1/60秒)でZ 6II NIKKOR Z 24-70mm f/2.8S
- モーションブラー
動きがあるものを撮影したときに生じる自然なブレのこと。モーションブラーがない動画は見る人に違和感を与えてしまう場合があります。
Adviser's Note
フレームレート(fps)やシャッタースピードの固定など、動画は写真と違う部分もあって、単語や設定だけを見ていると戸惑ってしまうかもしれません。でも、絞り値やISOなど写真との共通点も多く、最低限覚えなければいけないことは実はそこまで多くないんです。
今回ご紹介した基本の設定はいろいろな場面で使えるので、まずは24fpsか30fpsでシャッタースピードは1/50(西日本は1/60)にして、あとはどんどん撮影してまずは動画を撮る感覚を掴んでいきましょう。スローモーションなど特殊な表現をしない場合は、僕自身、この設定で撮ることがほとんどです。
第3回は……
早速カメラを手に公園で動画の撮影にチャレンジするジュンくん。ピントはどうやって合わせたらいい? 手振れを少なくするには? 1カットの動画でも気になるポイントがいっぱい! TAKBONさんにコツを教えてもらいます!
illust:冨田マリー(@tomitamary_)
Supported by 東京通信社
Adviser
TAKBON
神奈川県在住の映像クリエイター。シネマティックな表現を得意とし、CMやミュージックビデオの制作なども手がけるなど、幅広く活躍。SNSでは動画のほか、都市光景やストリートフォトなどの写真も投稿している。