Z fcで楽しむセルフフォトアイデア帖 – 基本の撮り方から、ロケーション別ポーズ集まで

Z fcで楽しむセルフフォトアイデア帖 – 基本の撮り方から、ロケーション別ポーズ集まで

はじめまして。新潟県で出張フォトグラファーをしている永島実樹(@naaaagashi)です。

普段はウェディングフォトやファミリーフォトなどを撮っていて、プライベートでは自分も一緒に写る「セルフフォト/自撮り」をよく撮っています。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:(右)国営越後丘陵公園

 

セルフフォトの魅力は、その場で体験したこと、一緒に過ごした人との雰囲気を、そのまま写真で残せること。友達を撮る中で「自分も一緒にいた」という思い出の写真が全然ないことに気づき、どうにか自分も写りたいと撮ってみたのが、はじめたきっかけです。すると、その“撮るまでの時間”の楽しさにハマってしまいました。

今回は、軽くて持ち運びやすい Z fcをおともに、セルフフォトの基本の撮り方から、より楽しむためのアイデアを紹介したいと思います。

 

セルフフォト撮影のプロセス

まずは、機材選びから、セッティング~撮影までの流れに沿って、各ポイントを紹介していきます。

 

撮影時の注意

大前提として、まわりの人に迷惑をかけないことには特に注意を払います。

  • 安全でまわりの迷惑にならない場所に三脚を置く
  • 人通りが多いところは避ける
  • 人が来たらすぐどけられるようにする

特にカメラと距離が離れて撮る場合には、安全な場所であることが重要です。

 

機材はセルフタイマー機能があればOK

セルフフォトは可動式モニター付きのカメラなら手持ちでも撮れますが、ロケーションを生かして全身を撮りたい場合は、三脚にカメラを固定して撮影するのがオススメです。

 

Z fcで楽しむセルフフォトアイデア帖 – 基本の撮り方から、ロケーション別ポーズ集まで

 

  • カメラ:セルフフォトで求める条件は、セルフタイマー・連続撮影ができること。加えてバリアングルのモニターであれば、近くで撮るときに便利です。三脚にセットした状態で移動することもあるので、軽いに越したことはありません。

 

セルフフォトに向いている Z fc

Z fcは軽量・コンパクトに加えて、バリアングルなので三脚固定時もモニターが干渉することなく自撮りが可能です。横だけでなく縦位置にも対応できます。また、ピント合わせは一緒に撮る友達に合わせるのですが、Z fcの瞳AFは優秀でとても便利です。

 

  • レンズ:三脚の位置を固定したまま画角調整できる標準ズームレンズからはじめるのがオススメです。慣れてきたら単焦点レンズを使うと、ボケを生かして自分たちをより際立たせて写すことができます。

 

Z fc、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、(左)NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、(右)NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:(左)国営越後丘陵公園

左:16mm(35mm判換算24mm相当)、右:28mm(42mm相当)

 

表情や仕草をしっかり写したい場合は、焦点距離35~55mmがオススメ。望遠ではカメラから離れて撮る必要があり、撮影できる場所が限られるため難しくなってきます。

 

  • 三脚:持ち運びやすさ(リュックなどに入る、持っていて苦にならない重さ)と、少なくとも自分の目線の高さまで調整できることが選ぶポイントです。私はキングの「A-20S-EV」を愛用していて、軽量で持ち運びしやすく、高さが150cmまで伸びます。

場所を決めて三脚をセッティング

公園で秋らしいコスモス畑を発見し、背景に写るものを考え、青空が背景になる場所に三脚を置きました。極力水平になるように脚の長さを調節します(調整しきれない場合は、編集で調整)。

 

Z fcで楽しむセルフフォトアイデア帖 – 基本の撮り方から、ロケーション別ポーズ集まで

 

三脚は、何をメインにするかで高さや設置場所を変えます。

  • 空を広く写したい場合、下からあおる
  • 奥に続く場所を見せたい場合、自分たちが低くなるか、三脚を高くする

ポーズや構図を決める

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

この写真では両側にコスモスを入れ、三脚を低くして道の真ん中に自分たちが入って主役になるようにしました。中央の2人に目がいくよう、地上と青空が半々になる高さにしています。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

こちらはコスモス畑の手前にカメラをセッティングし、奥に立って撮影しました。奥が写らないようにアングルを調整すると花畑の中にいるような写真が撮れます。

 

画角を決めるポイント

動きやポーズがわかったほうがセルフフォトの楽しさが際立つため、全身が入るように写すのが基本です。まずは撮りやすい「日の丸構図」でバランスを取るのがいいと思います。

 

なお、撮影の前にポーズや構図を決めるわけですが、以下の3つのパターンが多いです。

  • 自分たちを主役にする:上の作例がそうです。まずはこちらからはじめることをオススメします。
  • 事前に決めずその場のノリで:何パターンか撮影して、慣れて盛り上がってきたらやってみてください。
  • ロケーション優先で雰囲気に合わせる:とてもいい景色で自分たちより風景を記録したい場合に。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

ロケーション優先の写真。秋晴れがきれいだったので、空をメインに撮りました。自分たちの表情や動きは必要ないと感じたため、そこに一緒に写るという撮り方です。

ボケ・ブレが発生しない設定に

・撮影モード:動きのある写真も撮るにはマニュアルに。止まった状態なら絞り優先オートで十分です。

・F値:2人が近い場合はF2以上に。人数が多い場合や写したい範囲が広い場合、動きがある場合は絞ります。下の写真では2m以上離れていますが、F6.3~8に絞っています。

・シャッタースピード:ジャンプをしたり、動きを撮るときは1/1000秒以上に設定します。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

セルフタイマーの設定

  • シャッターが切れるまでの時間:10秒。標準ズームで全身が写る距離では10秒でほぼ間に合います。遠い場合は20秒にすると確実ですが、間に合うか間に合わないかのギリギリで到着することで自然な様子が撮れたり、笑顔がこぼれる写真を撮ることもできます。10秒で間に合わないのも思い出になりますしね!
  • 撮影コマ数:1枚 or 動きは4枚。多すぎても動きがすでに終わっているため、経験上4枚がちょうどいいと感じています。
  • 連続撮影間隔:3秒あれば、ポーズを変えられます。

 

ピント合わせのポイント

立ってもらっている友達にオートフォーカス(顔検出AF)でピントを合わせます。歩いたり移動する写真の場合はマニュアルフォーカスで、おおよその位置に置きピンをして撮影。その場合、広範囲にピントが合うようF値を大きくしておきます。

 

タイマーをカウントしながら撮影

シャッターボタンを押したら、撮影位置に向かう間に「10、9、8、…」とカウントダウンします。このとき、ワンショットでしっかりタイミングを合せるか、連続撮影で動きながら撮るかでも撮影の仕方が変わります。

 

みんなでカウントして、しっかりタイミングを合わせる

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

しっかりタイミングを合わせて撮るときは、みんなで数えることで一体感や仲良し感まで写すことができます。シャッターボタンを押してからカウントダウンし、友達にも聞こえたタイミングから一緒にカウントしてもらいましょう。

 

 

動きがあるときは連続撮影

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

動きのある写真を撮りたいときは、撮影コマ数を増やし、走っている瞬間や歩いているリアルな瞬間を撮影します。カウントダウンで0になる直前から動きはじめるのがポイントです。

 

 

同じ場所でもバリエーションを出す方法

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

この4枚は三脚の位置は同じですが、しゃがんだり立ったり、カメラの向きを変えるだけでバリエーションが出ます。同じ構図で自分たちが前に行ったり後ろに下がったりするだけでも印象は変わります。

なお、引き気味で撮るときは、動きは極力大きく。自分たちの表情が伝わりにくいため、大きな動きのほうが楽しさやストーリーがイメージしやすくなります。

 

セルフフォトをより楽しむためのコツ

ロケーションを生かしたり、友達と服装をそろえたり、セルフフォトがもっと楽しくなるひと工夫をしてみましょう。

【場所】季節感を大事にして決める

場所選びも大切です。その時期にしか経験できないことも思い出として残したいので、季節を感じられる場所をメインに考えています。今回は秋らしさを感じられる「並木道」、自然豊かでさまざまな体験ができる「公園」などで撮影しました。

 

場所のよさを生かすため、光の特性を知る

光の向きの違いによる特性を知ると、場所や撮影したいイメージに光を生かすことができます。

 

・順光:被写体を正面から照らす「順光」は、背景も被写体もしっかり写るため、青空や農道など爽やかで元気な写真が撮れます。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

・逆光:被写体を後ろから照らす「逆光」は、ふんわりと優しい写真になるので、夕方の公園などにマッチ。太陽を直接取りこむとドラマチックになり、海などのロケーションに合います。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

【服装】統一感を出してさらに楽しむ

服をそろえると、セルフフォト撮影がさらに楽しくなりますよ。完全なおそろいでなくても、色味を合わせたり「ワンピースにしよう」など雰囲気を合わせるだけでもOKです。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:(右)国営越後丘陵公園

 

服は場所によって決めることもあります。左の並木道は「秋」のイメージだったので秋色の服をテーマに。右の公園は、「動きやすい服装がいいよね」という話からサロペットに決まりました。友達に伝えるときは、「○○着てきて!」というより会話の中で自然と決まることが多く、そのやりとりもセルフフォトの楽しさです。

 

主役になる小物を取り入れた服装

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

今回、小物としても Z fcを使いました。プレミアムエクステリアのカラーリングがかわいく、服装自体はシンプルでも、カメラを持つことで色味が入りコーデが完成します。上と下の写真は完全にはおそろいではありませんが、服のテイストを合わせて2人ともカメラを持つことで統一感が出ています。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

セルフフォトの撮影アイデア集

ここからは、みんなの思い出になるような、撮影をより楽しむためのアイデアを紹介します。今の時代ならではの、コロナ禍でも安全に、かわいく楽しく撮れることがポイントです。

マスクを隠して雰囲気重視で撮る

今や欠かせないマスクですが、顔を写さずに後ろ姿やシルエット、手元や足元だけでも、楽しさや仲良し感を写すことができます。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

顔が見えなくても、ロケーションと立ち方で世界観をつくれます。ただ立つよりも背中合わせにしたり、手をつなぐとより雰囲気が出ます。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

河原では奥に続く道があったので、歩いていくイメージでポーズを決めました。人数がもう少しいたら『サザエさん』になれたと思います(笑)

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

上の写真はおそろいの服装だったのでポーズを一緒にしました。表情が見えない分、動きをそろえることで統一感が出せます。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

先ほどとは逆に、マスクより下を隠しました。カメラは目の高さより少し高くして、テーブルに敷いたクロスや光と影が生きるように。背景がシンプルなので、色のある小物を顔の近くに置きました。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

こちらは反射したシルエットを主体に。表情は見えませんが、「楽しさ」を見た人に想像してもらいたいと思いました。水面になるべくカメラを近づけ、低い位置から撮るとリフレクションがきれいに写ります。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

シルエットは表情が見えないため動きを大きくします。この写真では、「3、2、1」とみんなでカウントをして思いっきり飛びました。シルエット写真は、逆光など明るい背景で撮るので、露出を抑えて白とびを防ぎます。

小物を使って、撮影自体を楽しく!

さらに小物を持つとマスクを隠せる上に、撮影自体が楽しくなる+かわいい写真が撮れます。

 

カメラを構えるポーズははじめてでも取り入れやすい

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

カメラがあると「撮るポーズ」に自然となるため、はじめての方でも撮りやすいと思います。

上の写真では Z fcをメインにしたかったので、他のものが入らないように視点を低くして寝転んで撮りました。撮影用カメラは三脚ではなく、鞄の上に置いています。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

こちらは撮り合いっこしている写真。ただ立って向かい合っているよりは、片方が斜面に腰かけ高低差をつけることで、自然に撮り合っているようにしました。

 

 

マフラーや風船で口元や顔を隠す

秋冬はマフラーや手袋などを活用すると、口元を隠してかわいい写真が撮れます。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

マフラーは濃い色にすると顔周辺に目がいきます。1枚のマフラーを2人ですることで、仲のいい写真を撮ることができます。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

こちらは、風船に顔を描くことでいろんな表情を表現しました。風船には色があるため、シンプルな青空を背景にして際立つように。「誰が一番絵心があるか」なんて遊びながら描くと楽しいですよ!

ソーシャルディスタンスを確保したアイデア

今回、ソーシャルディスタンスを確保してのセルフフォトを考えてみました。十分な距離を確保でき、周囲に誰もいない場合に試してみてください。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

「追いかけっこ」をイメージして、前後の距離が離れても何をしているかはっきり見えるように、傾斜になっている場所を選びました。本当に走ってしまうとフレームアウト・ピント外れが起こるため、その場で大きく動くのがポイントです。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

こちらは、波打ち際で撮影しました。2人の間に波が来る瞬間を狙って、写る人も極力大きく動きます。間ができてしまうからこそ、その瞬間の物語だったり背景が大事だと感じました。

失敗しても思い出になる

セルフフォトのアイデアを紹介してきましたが、成功写真の裏にはたくさんの失敗があります。実はこの失敗写真も思い出になるんです。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

左:失敗写真、右:成功写真

 

左は、タイマーカウントを間違えてジャンプがそろわなかった1枚です。こういった失敗作は多ければ多いほど思い出になり、写真を見返したときに会話も弾みます。

 

文字を入れる楽しみ方

Z fcで楽しむセルフフォトアイデア帖 – 基本の撮り方から、ロケーション別ポーズ集まで

 

失敗写真に文字を入れてみました。そのときの感情まで表現できて、より楽しいものになります。書く文字は“自分たちの失敗につっこみを入れる”感覚です。私は「Picsart」というアプリで文字を入れています。

 

ロケーションに合うポーズ&構図集

最後は、ロケーションごとにオススメのポーズや構図を紹介します。ポーズが雰囲気にマッチすることで、その場の雰囲気や楽しさがより伝わります。

 

【並木道】奥行きが生きる構図や道を歩くポーズ

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

並木道が生きるように両端に立って奥が見える構図や、道なので歩いたり走ったりするポーズがマッチします。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

落ち葉があるときは小物としても使ってみてください。「いい形、見つけたよ」とカメラに向けたり、落ち葉を舞い上げているイメージのポーズをしたり、テーマがあるだけでポーズが浮かんでくると思います。

 

 

【緑豊かな公園】ピクニック気分で遊ぶ姿

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園
Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

公園は緑地やベンチがあったり、のどかな雰囲気で撮ることができます。この2枚は、公園でピクニック気分を味わっている様子。「あっち向いて、ほい」「リズムゲーム」をしながら撮影しました。

 

Z fc、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)/撮影地:国営越後丘陵公園

 

大きな木がある場所では、木のスケール感を強調します。両側から木に抱きついたり、背中合わせになったり、木を挟んで鏡になるようなポーズをすると、木と人の一体感が出て効果的です。

 

 

【農道】壮大な農業風景を生かすポツン構図

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

農道は、奥に広がる壮大な景色と一緒に撮れるロケーション。車や道を使ったポーズがマッチしやすいです。時期的に残念ながら稲刈り後でしたが、空を広くしてポツン構図にしました。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

なお、農道は車が通る道なので、近くに車や農作業の方がいないことを確認します。人がいる場合は必ず声をかけ、仕事の邪魔にならないか、撮影してもいいか確認しましょう。

また、以下も注意します。

  • 三脚は必ず車の往来がない農道に置く
  • すぐに移動できるようにしておく
  • 車を使う場合、運転中は絶対に撮影しない

 

 

【海】波や足跡を生かして、物語のある写真に

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

海は遮るものがないため動きを大きくしたり、ワイドな写真撮影にオススメです。
自然な雰囲気にするには歩きながら撮影。見せたい景色に向かって指をさすと視線を誘導できます。上の写真では、夕日によって物語のある1枚になりました。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

こちらは、マスクを隠すため後ろ姿に。足跡を入れることで、歩いていることが伝わると思います。足跡をつけるため中間まで歩いてもらい、タイマーをセットしてから一緒に手をつなぎ歩きました。ピントはおおよその位置に置きピンをして、そこに着く頃にシャッターが切れるようにしています。

 

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

Z fc、NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

 

海は引き潮時のリフレクションも魅力です。手をつないだポーズをしたまま潮が引いた瞬間を連続撮影しました。主役は波打ち際のロケーションのため人は中心から外し、海や空が際立つ構図にしています。

Photographer's Note

何気ない瞬間や友達との思い出を形として残せるのが「セルフフォト」の魅力です。誰かに撮ってもらわないと撮れない写真があるのと同じで、第三者が入らないからこそ撮れる写真があると思います。

 

Z fc、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

Z fc、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

 

セルフフォト初心者の方は、まずは楽しむことが一番大切です。友達と遊んだ思い出、楽しかった場所、旅行先、どんなときでも難しいことを考えずに、シャッターを切ってたくさん撮ってみてください!

私も今後は、旅行でいろいろな土地に行き、その場所で経験したこと、楽しかったことをそのままセルフフォトとして思い出に残したいです。

 

セルフフォトに Z fcを使ってみて

Z fc、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

Z fc、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

 

Z fcのモニターはバリアングルで、セルフフォトに便利でした。写りはナチュラルで色味もとてもきれい! 友達との思い出を鮮明に記録できます。今回はNIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)を使いましたが、35mm判換算42mmの距離感は近すぎず・遠すぎずで景色と全身を一緒に写すのにちょうどよかったです。

そして、この見た目。フィルムカメラのようなフォルムとカラーもかわいく、持って出かけるのが楽しくなります。軽量・コンパクトで持ち運びしやすいので、旅行先はもちろん、ちょっとしたお出かけにも活躍しそうです!

 

 

※機材名を記載していない Z fcを写した写真は、Z 5で撮影しています。
※撮影は、新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮した上で実施しています。

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NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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永島実樹

永島実樹

新潟県在住の出張フォトグラファー。「写真で誰かが幸せになってくれたらいいな!」そんな想いで、自然でありのままの表情を写している。地元を拠点に、カメラをツールに人と地域をつなげるイベントの企画運営も行う。