富良野・美瑛のオススメ撮影スポット12選 – 地元写真家が厳選した、北海道の大地が魅せる四季の絶景

富良野・美瑛のオススメ撮影スポット12選 - 地元写真家が厳選した、北海道の大地が魅せる四季の絶景

はじめまして、北海道在住のフォトグラファー芝田星一郎(@seiichiro_9)です。

私は、2019年に実家に眠っていた一眼レフD300を持ち出し、撮影をはじめました。ファインダーを通すことで故郷の美しさに魅了され、風景撮影にのめりこんだのです。想像を超える自然風景や、人々の営みの中の美しい風景。今は「本気で使うなら」と父から譲り受けた Z 6で、北海道のありのままの魅力を残すため日々撮影を行っています。

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
Z 6、Ai AF Zoom Nikkor ED 80-200mm F2.8D
Z 6、(上・左下)NIKKOR Z 24-70mm f/4 S、(右下)AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

 

北海道の中でも、私は富良野に住み、富良野・美瑛エリアをよく撮影しています。

富良野・美瑛は、開拓により人工的につくり出された自然が織り混ざっている場所です。長い年月をかけて自然と人が共存してきた土地だからこそ見られる、自然現象に魅力を感じます。

今回は、富良野・美瑛エリアの美しい四季の風景12選をお届けします。

 

富良野・美瑛の自然が魅せる四季の風景12選

①春【深山峠】桜越しに臨む丘陵

上富良野町と美瑛町の町境に位置する「深山峠(みやまとうげ)さくら園」は、国道沿いにあり気軽に立ち寄れる場所です。春には鮮やかな桜、霧がかかる丘陵、雄大な大雪山という、幻想的な情景が現れます。

  • オススメ時期:5月上旬~中旬

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

撮影のポイント

  • 場所:桜が咲く斜面を上がり、東側を向くと、桜・丘・大雪山系の3要素を写しこめます。
  • 時間帯:朝日が差す早朝(上の写真では5時30分前後)。逆光に照らされることで、桜がより鮮やかさを増します。
  • 設定や構図:広大な風景に広く撮りたくなりがちなスポットですが、50~70mmの標準域で美しいポイントを切り取ることで、個性のある写真に仕上がります。

 

深山峠さくら園
北海道空知郡上富良野町西5線北31号

注意点:路上駐車はせず、駐車場を利用しましょう。

②春【老節布】雪の残る山々の下、春を告げる桜

富良野市の南に位置し、田畑が広がる「老節布」地区。残雪の山々と北海道に遅れて訪れる桜と、季節の移り変わりを見ることのできるスポットです。北海道の厳しい冬が終わり、桜並木が新しい季節の訪れを知らせてくれます。

  • オススメの時期:5月上旬

 

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

撮影のポイント

  • 場所:老節布墓地の北東に位置する道から、望遠レンズで撮影します。
  • 設定や構図:近景の桜から遠景の山までピントを合わせるため、F値を大きくしてパンフォーカスに。桜並木の真ん中に蛇行する道を配置することで、奥行き感が生まれます。

 

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

 

200mm程度でクローズアップすると、印象的な桜の情景を切り取ることもできます。この写真は朝に撮ったもので、暗い林にゆっくりと光が差しこみ、木々の本来の美しさが浮かび上がる瞬間をとらえました。

 

老節布の桜
北海道富良野市老節布3555-2

注意点:桜は市営墓地のすぐ横にあります。周囲の迷惑にならないようにしましょう。

 

 

 

早春に姿を見せはじめる蝦夷の動物たち

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x
Z 6、Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x
Z 6、(左)Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED、(右)NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

 

富良野・美瑛では、農地のあぜ、公園、使用されていない納屋など、人が住む場所に多くの生きものが共存しています。早春には新しい命が生まれ、親は子育てに追われ、子たちは好奇心のまま冒険をはじめる。富良野・美瑛全域では、そんなにぎやかな様子を、肉眼でも観察することができます。

撮影するときは400mm程度の超望遠で。攻撃の意思がないことを感じてもらうように意識し、じっくり距離を詰めています。

③夏【日の出公園】360°全方位ラベンダー

上富良野町にある「日の出公園ラベンダー園」は、丘の斜面を埋め尽くすようにラベンダーが咲く絶景です。2021年からはライトアップがはじまり、夜もラベンダーの景色、香りを楽しめるスポットになりました。

  • オススメ時期:6月下旬~8月上旬

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 7II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 7II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

撮影のポイント

  • 場所:どこを見てもラベンダーに囲まれているので、何度行っても新しい表情を見せてくれます。
  • 時間帯:1枚目は早朝の日が低い時間帯で、逆光に照らされたラベンダーが輝きます。2枚目はライトアップの時間帯。人工の光源から光を取り入れて撮影しています。
  • 設定や構図:丘全体にラベンダーが植えられているため、広角レンズでも余計なものが写りこみません。1枚目は24mmで、ラベンダーと朝日を近づけるため低い姿勢で撮影しています。2枚目は望遠200mmで美しいポイントだけを切り取りました。

 

日の出公園ラベンダー園
北海道空知郡上富良野町東1線北27号
開園期間:5月中旬~10月中旬
※2022年は7/9~7/18 19:30~21:30にライトアップイベントを開催

④夏【ファーム富田】霧に包まれる幻想的なラベンダー

もう一つ紹介したいラベンダー畑は、富良野を代表するスポット「ファーム富田」です。ラベンダーを中心にさまざまな花々が緩やかな丘陵を彩ります。

  • オススメ時期:7月中旬~下旬

 

Z 7II、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 7II、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 7II、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 7II、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

撮影のポイント

  • 場所:ラベンダーが咲く場所はいくつかあり、開花時期や周囲の風景が違うため、ぜひ見て回っていただきたいです。
  • 時間:常ににぎわいを見せる中で唯一、人が少ない時間帯が早朝です。富良野地区は盆地で、早朝に霧が立ちこめることもあり、幻想的な光景が現れます。
  • 設定や構図:霧が立ちこめる中での撮影では、白とびしないようアンダー気味に撮影を行い、編集時に露出を持ち上げるようにしています。

 

ファーム富田
北海道空知郡中富良野町基線北15号
https://www.farm-tomita.co.jp/

注意点:園内では三脚は禁止です。手持ち撮影で楽しみましょう。

⑤夏【四季彩の丘】季節の花がつくるパレット

美瑛町にある「展望花畑 四季彩の丘」は、15haの広大な地に、カラフルな絨毯のように色とりどりの花が咲き誇ります。特に7月~9月には虹色に染まります。

  • オススメ時期:7月~9月。9月からはダリアやサルビアなど、色鮮やかな花々が一斉に見頃を迎えます。

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 7II、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S

Z 7II、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S

 

撮影のポイント

  • 場所:広大な敷地で、撮影スポットはいたるところにあります。園内を自由に走行できるカート、約15分にわたって園内を一周することができるトラクターバスを利用して、撮影場所を探すのがオススメです。
  • 設定や構図:咲き誇る風景を写すには、広角~標準域が適しています。晴れた日には背景に十勝岳連峰を入れることもできます。

 

展望花畑 四季彩の丘
北海道上川郡美瑛町新星第三
営業時間(6~9月):8:40~17:30
https://www.shikisainooka.jp/
※時期によって営業時間が異なります。詳細はHPをご確認ください。

⑥夏【美瑛の丘】農業の営みがつくり出す絶景

美瑛は農業を行う人々の営みによって形成されています。日々イベントごとのように変化する農風景は、まさに夏の風景です。

  • オススメ時期:6月にはジャガイモの白い花が咲き、7月上旬には小麦が輝き、7月中旬~後半にかけてロールが巻かれます。8月には緑肥として使用されるひまわりがいたるところに咲きます。

 

Z 6、AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>

Z 6、AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>

Z 6、AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>

Z 6、AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>

 

撮影のポイント

  • 場所:農村地帯を気ままに車を走らせるだけで、感動する広大な風景にいくつも出会えます。
  • 設定や構図:北海道の広大な地では、70~200mmが標準域とも言えます。1枚目の写真では、トラクターが走った跡のビフォーアフターを1枚に写し出しました。定規で書いたかのような精密な跡を表現するため構図の3分の2に大きく畑を配置しました。

 

美瑛の丘
美瑛各地
注意点:田畑内は私有地です。勝手に踏み入ってはいけません。

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

農風景は富良野各地でも見られます。雲の形や農作物の生育状態で大きく表情を変える、魅力的な風景です。

⑦秋【十勝岳】にぎやかに山を彩る

日本百名山にも選定されている標高2,077mの「十勝岳」。車で展望台まで行ける、登山やトレッキングをしなくても大絶景を拝める貴重な場所です。北海道の中でも早い時期から紅葉を楽しめるスポットの一つですが、紅葉のピークは短く、1週間もたたない間に葉は黒ずんでしまいます。その分、ピーク時に出会えたときにはあまりの景色に息をのみます。

  • オススメ時期:9月中旬~下旬

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

撮影のポイント

  • 場所:十勝岳温泉 湯元 凌雲閣の近くで撮影しました。この温泉宿は車で行くことができ、露天風呂からも絶景を堪能できます。
  • 時間帯:上の写真は日没時に順光で撮影。日の光で木々がオレンジに照らされ、まるで彩度を上げたかのように鮮やかに染まります。
  • 設定や構図:山肌を鮮明に写し出すため、F値を絞りパンフォーカスに。紅葉の色を生かすため、PLフィルター(円偏光フィルター)を使用しています。

 

十勝岳
北海道十勝岳

注意点:北海道の山々は9月半ばには雪が降りはじめます。山で撮影される際には早めのスタッドレスタイヤの準備を忘れずに。

 

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

 

山岳地帯では野生動物とも遭遇します。上の写真はナキウサギ。ピィッピィッと鳴く声が聞こえたら足を止めてみてください。かわいい山のアイドルにきっと出会えます。

⑧秋【青い池】金色の木々と美しいリフレクション

美瑛の白金地区にある「青い池」。実は常に青いわけではなく、天気によって濁ってしまうことも。また、季節によっても青色に変化があるのが特徴です。

  • オススメ時期:紅葉のピークとなる10月中旬。金色に光る木々のリフレクションを見ることができます。

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

撮影のポイント

  • 場所:池の周囲には遊歩道があり、どの角度からでも美しい紅葉の反射を楽しむことができます。
  • 時間帯:太陽が昇りきってしまうと水面が光を反射してしまうため、木々のきれいなリフレクションを撮るには午前中に。晴れが続いていると青色になりやすいです。
  • 設定や構図:上の写真は50mm程度で、F10で全体にピントを合わせています。リフレクションは上下1:1を基本にするとバランスよく切り取ることができ、木々の色づき具合や池の色、反射などの状況によってベストな構図を探すといいと思います。

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

なお、「青い池」に流れてくる美瑛川の上流でも同じ色をしています。上の写真は、白金にある「白ひげの滝」周辺で撮影しました。池から青い水のルーツをたどるように、川沿いを巡ってみるのもオススメです。

 

白金青い池
北海道上川郡美瑛町白金

注意点:人気スポットで人の往来がとても多い場所です。スペースが限られているため、譲り合って撮影しましょう。

⑨秋【白金地区】季節を行き来する景色

美瑛の白金地区は、晩秋になると1日の中で秋と雪を体験することができます。朝は冷えこみ雪が降り一気に冬景色に。しかし、昼時には雪が解け、鮮やかな紅葉が顔を出します。そんな季節のせめぎ合いを肌で感じられるスポットです。

  • オススメ時期:11月上旬

 

Z 6、AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>

Z 6、AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>

 

撮影のポイント

  • 時間帯:午前11時頃の写真。気温が上がり木々についた樹氷が溶けるか溶けないかの瀬戸際を撮影しました。
  • 設定:望遠200mmの圧縮効果を利用することで、季節の狭間を1枚に収めることができます。上の写真では、実際には樹氷している位置と紅葉の色が残っている位置は20~30mほど離れています。

 

白金地区
北海道上川郡美瑛町白金

⑩冬【鳥沼公園】極寒が生む幻想的な毛嵐

富良野市にある「鳥沼公園」の沼は、湧水のため-30℃になっても凍らず、冷えこむほどに幻想的な風景をつくります。水と水上の温度差から発生する蒸気霧「毛嵐」が光に照らされ、圧倒されるほどに美しい光芒を生み出します。

  • オススメ時期:朝が-20℃を下回る真冬

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

撮影のポイント

  • 場所:沼の周囲はどこからでも撮影できます。
  • 時間帯:朝に冷えこみ、晴れた日の9時~11時頃が、毛嵐が発生する確率が高いです。
  • 設定や構図:光芒が広範囲に見られるため24~70mmの標準域で。逆光撮影になるため、白とびには気をつけます。2枚目は、構図いっぱいに霧を入れこみ、水鳥が一斉に飛び立つタイミングを待ちました。

 

鳥沼公園
北海道富良野市東鳥沼1

注意点:沼までは膝上を超える雪を踏み固めながら進むことになります。スノーブーツ、防寒着などの防寒対策は必須です。

⑪冬【クリスマスツリーの木】雪原に佇む1本の木

美瑛町に、広々とした土地にポツンと1本だけ立つ木があります。その形から「クリスマスツリーの木」と呼ばれています。夕日、霧、星空など、どんな現象と絡めても画になる美しい場所です。

  • オススメ時期:どの時期もきれいな風景ですが、雪降る冬が特に美しいです。

 

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

撮影のポイント

  • 場所:道から撮影することができます。
  • 時間帯:1日を通してきれいですが、特に夕方がオススメです。1枚目はマジックアワーの色が残る時間に三日月と絡めて撮影。2枚目は夕日が当たり、影が伸びるツリーを撮影しました。
  • 設定や構図:夕日の時間は、白とびや黒つぶれしないよう露出に注意。構図は日の丸でも、さまざまな現象と絡めることで、個性のある写真に仕上がります。

 

Z 6、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

Z 6、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

 

吹雪の日には、丘と空との境目が見えなくなります。木を真ん中に入れてあえて小さく切り取ると、あたりが真っ白な幻想的な写真を撮ることができます。

 

クリスマスツリーの木
北海道上川郡美瑛町美馬牛

注意点:木があるのは私有地です。勝手に踏み入ってはいけません。

⑫冬【千望峠】-20℃がつくり出す神秘的なサンピラー

上富良野町にある標高330mの「千望峠」。この下の川からの水蒸気が凍結するとダイヤモンドダストが発生し、さらに太陽光線が反射されると神秘的なサンピラー(太陽柱)が現れます。

  • オススメ時期:-20℃以下に冷えこむ真冬に発生しやすい。

 

Z 6、NIKKOR Z 28-75mm f/2.8

Z 6、NIKKOR Z 28-75mm f/2.8

 

撮影のポイント

  • 場所:千望峠公園から川のある南側を向き、十勝岳連峰を正面に朝日が顔を出すのを待ちます。
  • 時間帯:-20℃以下に冷えこむ朝、無風で晴れていると発生する可能性が高いです。朝日が出る前からスタンバイします。
  • 設定や構図:サンピラーのサイズは毎回違い、小さいものであれば望遠レンズ、特大サイズであれば標準域でもとらえられます。サンピラーは幻想的な仕上がりにするため開放F値に。シャッターチャンスは短く、光が届く前からどのあたりに光が当たるのか予想し、設定や構図を決めるため、事前の準備が大切です。

 

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 6、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

サンピラーが発生しない場合でも、美しい木々の霧氷が見られます。霧氷はF値を大きくしてシャープに写すのがポイント。上の写真では、サイド光によりスポット的に白く明るく輝く場所を切り取っています。

 

千望峠
北海道空知郡上富良野町西6線北22号

Photographer's Note

富良野・美瑛は、四季の美しさを余すことなく見せてくれます。

そんな風景も常に変化を繰り返し、「去年と同じ写真を撮ろう」と思っても撮れないなんてことも。この地に根付いて、「その時々の美しさを撮影できること」がいかに恵まれているか改めて実感しています。

また、富良野・美瑛は街全体が撮影スポットに溢れ、新しい発見が常にある土地。美しい名もなき場所も数多く存在します。

 

Z 6、AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>
Z 6、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
Z 6、(左)AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>、(右)NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

だからこそ、事前に撮影するスポットを絞りすぎないようにしているんです。道中でも思いがけない風景との出会いがありますし、行ったことのない小道の先にはじめて見る風景があるんじゃないかと、好奇心のままに新しいスポットを探しています。

この記事で紹介したのはまだまだほんの一部です。ぜひ、富良野・美瑛を訪れた際は、紹介したスポットはもちろん、その道中でもまだ見ぬ風景を探してみてください!

 

風景撮影に愛用しているNikon機材

私がカメラの選択で最も重要視しているのは、隅々まで解像する描写力。ミラーレス Z ボディ+ Z マウントレンズがつくり出す描写力の高さはまさに圧巻です。また、ダイナミックレンジの広さ、逆光耐性の強さは風景写真を撮る上で大きなアドバンテージになります。日本で最も気温が低くなると言っても過言ではないこの地で、故障やトラブルは今まで一度もありません。どんな厳しい場所にでも心配なく持ち歩くことのできる信頼が、Nikon機材にはあります。

 

 

※こちらに掲載している情報は、2022年8月23日現在のものです。
Supported by L&MARK

 

 

※ Z 7II以外で撮られた写真は、過去に撮影したものです。

芝田星一郎

芝田星一郎

北海道出身。実家に眠っていた一眼レフで撮影をはじめ、ファインダーを通すことで、それまで気にも留めていなかった故郷の美しさに魅了される。想像の域を遥かに超えた風景、動物の脆くもたくましい姿、人々の営みの中にある美しさ、ありのままの魅力を残すため日々撮影を行う。