こんにちは。新潟在住の写真愛好家、yuki(@sty830)です。
Z シリーズと47都道府県を旅する『Z と写真家と47都道府県の旅』。
前回の福島記事はいかがでしたか?これからの暑い季節、目にも涼しい「五色沼」は旅先として特におすすめですよ。
「Z と歩く会津・磐梯山。江戸情緒と五色沼の神秘に触れる旅」はこちら
さて今回は、美しい自然が満載な長野県へ。
旅のお供には、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S とAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDの2本のレンズを選びました。F値が大きく違う2本を選ぶことで、描写のバリエーションを増やすことが1番の目的です。
105mmは、色味とボケ感に定評のある単焦点レンズ。写真仲間の間でも、「あのレンズは名作!」と評判です。そしてもう一つの24-70mmは、使い勝手の良い標準ズームレンズ。
メインの被写体をクローズアップしたい場面では105mmを、全体を写したい場面などでは24-70mmをという風に使い分けていきたいと思います。どんな写真が撮れるのか、とても楽しみです。
さあ、霧ヶ峰高原・美ヶ原高原から善光寺、霊仙寺湖を巡る総移動距離480kmの旅のスタートです。
圧倒的スケール感!大自然に魅了された霧ヶ峰高原・美ヶ原高原
今回は内容盛りだくさんの長旅。全スポットをじっくり楽しめるように、夜明け前に新潟を出発しました。
まずは、ビーナスラインを通って霧ヶ峰高原へ。
ビーナスラインとは、八ヶ岳中信高原国定公園の高原地帯を走る、全長約76 kmの山岳道路のこと。沿道の高山植物や山岳パノラマが楽しめる人気のドライブコースです。
そんなビーナスラインでのファーストショット!
「霧ヶ峰」という名前の通り、こちらの高原は霧が多く発生する場所としても有名。濃霧が見られるかもとドキドキしていましたが、この日は見事なまでの晴天でした。
初夏の光に照らされた新緑がキラキラと美しく、吹き抜ける風が爽やかでとても気持ちよかったです。気になるところがあれば車を止め、また走り出しては車を止め……。写真欲をくすぐられるスポットが多く、なかなか前に進めません。
パシャパシャ写真を撮りつつ車を走らせると、木々に挟まれた道路の先にパノラマを見渡せるスポットが現れました。壮大なスケールで、地球の力強さを感じます。
生い茂る木々や、連なる山々のグラデーションが美しいです。
自然環境保護のため立ち入れない区域も多いですが、少し歩いてみるだけでも大自然を肌で感じることができます。
ビーナスラインの眺めを楽しみながら車を走らせていると、目的地の「霧ヶ峰高原富士見台」を発見。
霧ヶ峰高原をぐるりと見渡せる、霧ヶ峰高原富士見台。
青く霞む八ヶ岳やアルプスの山々を望みながら、ゆっくりと深呼吸。空気が澄んでいれば、遠くに富士山も見られるそうですよ。日の出の写真を撮りにくるのも良さそうですね。
霧ヶ峰高原の美しい眺めを堪能し、続いて美ヶ原高原へ向かいました。
標高2000mの美ヶ原高原には牧場もあり、のんびりした風景を眺めながら雲上ハイキングができるんです。早速、ハイキングにチャレンジ!
木の柵で囲われた石階段が、どことなくカントリーな雰囲気でフォトジェニックです。
とても歩きやすく舗装されているので、スニーカーでも全く問題なし!お天気にも恵まれ、気持ちよくハイキングを楽しむことができました。
アップダウンがゆるやかで初心者でも挑戦しやすいですが、あくまで標高は2000メートル。山の天気は変わりやすいので、足を運ぶ際にはしっかりと天気予報を見て行くことをおすすめします。
今回、あえて風景を105mmのレンズで撮っています。これほどスケール感のある場所で広角を使うと、広大に映り過ぎて逆にボヤけてしまうので、105mmを使うことでお気に入りの一部分を抜き取るように撮りたかったからです。
360度見渡せる絶景のパノラマに見惚れていると、美ヶ原牧場の牛たちを発見。なんだかミニチュアみたいで可愛いです。どうやらこの日は放牧されていたようなので、急遽牧場にも行ってみることにしました。
牧場へ到着すると、可愛い牛たちがモーモー鳴きながら迎えてくれました。美ヶ原の大草原との相性がバッチリで、とても絵になります。
高原を大満喫した後は、長野へ向かうために再びビーナスラインをドライブ。
同じビーナスラインでも先ほどの道とはまた違う、とてもフォトジェニックなスポットに通りかかりました。
なんと、両サイドが白樺の林になっているんです。
あまりに美しすぎて、少し離れた場所に車を停めてしばし撮影タイム。綺麗に設備された公園でも、これだけ美しい白樺の林を見かけることは珍しいんじゃないでしょうか。さすが長野、自然の魅力がたっぷりです。
国宝の本堂を有する善光寺と、歴史ある仲見世
寄り道をしながらも、善光寺に到着しました。
本堂が国宝に指定されている善光寺は、一生に一度お参りするだけで極楽往生が叶うといわれているありがたいお寺。長野県に訪れた際には、ぜひ立ち寄りたいパワースポットです。
市街地に位置していて長野駅からのアクセスもよく、観光名所としても人気。この日もたくさんの人で賑わっていました。
参道から400メートル続く善光寺の歴史ある仲見世は、歩くだけでワクワクしてしまいます。
北信州のお土産屋さんや蕎麦屋、新しいおしゃれなカフェなどがズラリと軒を連ねていて、新旧どちらもの良さを一度に感じることができます。
「彩しるべ」という善光寺のおみくじ。7色のおみくじ、カラフルで可愛いです。
本堂でしっかりと参拝し、善光寺を後にしました。
湖のある高原で開催される花火大会「天狗の火舞」
最後は、霊仙寺湖を有する飯綱東高原へ。この日、湖のほとりで開催されていた花火大会「天狗の火舞」に僕たちもやってきました。
会場に着くと、たくさんの人がテントやシートを準備して花火を待っていました。
標高900メートルの湖畔での花火大会。普段行くような夏祭りの雰囲気とは違い、落ち着いていてとても心地よかったです。
屋台もたくさん出店されていました。お祭り気分が高まりますね。
だんだんと日が暮れてきました。日中は快晴でとても暑かったですが、高原ということもあり、夕方になるとすっかり過ごしやすい気温に。
メインステージでは、楽器や和太鼓の演奏などの催しが行われていました。
たくさんの屋台にステージの催しに、花火以外にも見所がたくさん。日が暮れていくまでの時間をまったく退屈せずに、ゆっくりと楽しむことができました。
そしていよいよ、花火大会がスタート!
まずは、芝生広場での手筒花火から。僕たちが取っていた場所の目の前だったので、まさに大迫力!火の大きさが人の倍以上もあり、花火はもちろん、花火師さんの勇敢な姿に感動しました。
続いて、この花火大会の名前にもなっている「天狗の火舞」が始まりました。
天狗の伝説が残るこの地域。その力強さや勇ましさを表すような勇壮な花火がたくさん打ち上がります。
そのほかにも仕掛け花火や打ち上げ花火など、目の前で繰り広げられる火の舞に終止圧倒されました。
105mmを使って、花火を背景にしたポートレートを撮ってみました。
普段、花火と一緒にポートレートを撮る際は広角レンズで撮りますが、今回の花火は小さめで遠い位置での打ち上げだったため、105mmで撮って花火をボカしました。ボカして撮ることで、花火が実際よりも大きく画面に写っています。
途中からは、打ち上げ場所が芝生広場から遠くの湖畔にチェンジ。その隙に、夜店の方にドリンクを買いに会場をお散歩。夜店越しに見える花火や、思い思いに楽しんでいる大勢の人々の様子がとっても素敵です。
花火撮影といえば、三脚を使った定点撮影が一般的かと思います。しかしこの日は風があって湖面が波立っていたので、花火のリフレクションが期待できませんでした。そのため定点ではなく、手持ちであちこち動きながらバリエーションを持たせて撮ってみました。
約一時間半ほど経ったところで、花火大会は終了。余韻に浸りながら会場を後にします。
今までたくさんの花火大会を見てきましたが、こんなにも過ごしやすく、時間がゆったりと流れるお祭りは初めてでした!
大迫力の花火に、屋台に、美しい湖。見所も盛りだくさんなので、ぜひ行ってみて下さいね。
まとめ
霧ヶ峰高原から始まり、霊仙寺湖の花火大会まで目一杯楽しんだ長野の旅。
スケール感ある大自然と、今なお受け継がれる伝統を感じさせてくれる内容盛りだくさんの旅だったと思います。
きっと、それらを守り続ける人々の想いや努力もたくさんあるのでしょうね。長野はやっぱり凄いですね!本当に良いところです。また絶対に遊びに来たいと思います。
それでは、次回もお楽しみに。
お気に入りショット
美ヶ原高原の石階段での一枚が、今回のお気に入りショットです。
明るくふんわりしたモデルさんの雰囲気と、ゴツゴツした石階段の背景とのギャップあるロケーションが僕好み。
「奥には何があるんだろう?」と、見る人の想像が膨らみそうな奥行きが出せたところもお気に入りポイントです。
Model:chihiro(@lily.chihiro1129)
Edit:Anco Oshita
Supported by CURBON
※Z シリーズカメラでNIKKOR Fレンズをご使用するにはマウントアダプターFTZを装着する必要があります。
yuki
新潟県出身、在住の写真愛好家。豊かな自然の風景写真のほか、ロケーションを活かしたポートレートも撮影する。新潟の色鮮やかな四季を追いかけながら、日々写真愛好家として活動中。