写真初心者のミナちゃんが、カメラや写真について学んでいく連載企画「はじめてのミラーレスカメラ」第3回。嵐田さんのアドバイスを受けて、ミナちゃんは、自分にぴったり! と感じたカメラを購入したよう。新品のカメラを購入したワクワクした足取りのまま、さっそく嵐田さんと一緒に写真を撮りに出掛けます!でも、「P」「A」「S」「M」と、いろんなモードが……。どう違うの? どれで撮るのがいいの? 教えて、嵐田さん……!
ミナちゃん
本格的に写真を始めるため、ついにカメラを購入! 嵐田さんの写真のファン。
嵐田さん
東京を拠点に、家族写真や都市光景を中心に撮影するフォトグラファー。
さらに詳しく! カメラの基本のモード
*1「露出」…撮像素子(イメージセンサー)に光を当てること
*2「シャッタースピード」…シャッターが開いている時間のこと
*3「絞り値」…レンズを通過する光の量を調節する絞りによる明るさを表す値のこと
→Sモード、Aモード、Mモードは第4回でミナちゃんと学ぼう!
フラッシュ
フラッシュの光は、強すぎると明るすぎる写真になってしまいますし、弱すぎると暗すぎる写真になってしまいます。撮影モードをオートモードにしておけば、暗い場所や逆光のときに自動的に発光します。P、S、A、Mモードにしたときは、撮影者が自分でフラッシュ発光のオン/オフを設定します。
ホワイトバランス
被写体に当たる光の種類に応じて変わる色味を調整して、白いものを白に近い色に仕上げる機能です。通常は、ホワイトバランスをオートにしておけば、光の種類を気にしなくてもきれいな写真に仕上がります。撮影した画像の色みが思い通りにならないときは、天候や光源に合わせてホワイトバランスを変えることができます。電球、晴天などオート以外の設定にすることで、意図的に赤味を増したり、青味を増したりするなど、撮影者のイメージにあった色味の写真にすることもできます。
露出補正
露出補正とは、カメラが決めた適正露出から露出を変えて、写真を明るくしたり暗くしたりすることです。撮影モードまたは露出モードP、S、Aを使えばカメラが自動的に適正露出に設定しますが、必ずしもカメラが決めた適正露出が、撮影者の意図する明るさの写真になるとは限りません。その場で撮影した画像を見て、明るくしたければ+側に、暗くしたければ-側に露出補正して、撮影しなおすことができます。
Adviser's Note
僕自身がそうだったんですが、絞り値やシャッタースピード、ISO感度など、写真を始めた頃に専門用語が頻出するとイヤになってしまいますよね。Pモードのいいところは、そういった部分をカメラが全部自動で調整してくれるところです。シャッターを押しさえすればカメラ側でいい塩梅の露出設定を選んでくれますので、シャッターチャンスが重要なストリートスナップなどにおいて活躍します。ストリートスナップで絞りやシャッタースピードなどを調整していたら間に合わないことがありますから。また、設定から解き放たれる分、魅了的な被写体探しに集中できる点もいいですよね。
第4回は……
初めて自分のカメラで撮影に挑戦したミナちゃん。もっと撮りたい写真に近づけるべく、嵐田さんにAモード、Sモード、Mモードの特徴と、使い分けを教えてもらうことに。さらに、表現の幅を広げるために覚えておきたい「露出の3要素」もレクチャーしてもらいます!
illust:冨田マリー(@tomitamary_)
Supported by 東京通信社
Adviser
嵐田大志
スマートフォンのアプリを活用し、フィルム風の空気感を表現。家族や身近なものを中心にしつつ、頻繁に旅する海外でのスナップを撮り続けている。著書に『デジタルでフィルムを再現したい』(玄光社)