“写真の面白さ”の発信拠点―写真総合施設「REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD」

みなさん、こんにちは。フォトグラファーのnano(@nanono1282)です。

写真との“新しいつながりが生まれる場所”を訪ねる連載企画「ニコッとフォトめぐり」。第4回は、東向島にある写真総合施設「REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD」のギャラリー&写真集図書室です。以前、写真展を見に行って写真表現について考えたことがある場所です。

写真家たちがテーマ決めからレイアウト、紙や形状などすべてを自分で考えて1冊の写真集に仕上げるワークショップ「PHOTOBOOK MASTERCLASS」の発表展示が開催されているということで、いとうちゃん(@as_sakana.dot)と一緒に行ってきました。

※ワークショップ「PHOTOBOOK MASTERCLASS」の発表展示は現在終了しています。

 

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NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

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駅から5分くらい歩くと、細長い建物が見えてきます。ここが「REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD」。赤いライトとチーズのようなシンボルが目印。夜になるとこのライトが光って、また違った雰囲気になって大好きです。

 

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この施設は「世界で何が起きているのか」を伝えることを第一の目的としているそうで、企画展やイベント、写真集に特化したワークショップがよく行われています。ここに来るたび新しい写真表現に触れることができるんです。

 

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中では、在廊している写真家の方々がディスカッション中。ワークショップに参加している写真家11人中、半数以上が海外の方だそうで、英語が飛び交っていました。写真を通すと国の違いは関係ないんですよね。

 

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今回の展示は、壁面が各写真家さんに割り与えられていて、展示表現も十人十色で見ていて飽きません。アイデア出しをするように壁一面に写真集のピースを貼っていたり、製本状態で壁に貼り付けてめくれるように展示していたり、写真1点と写真集だけを展示している人も。「表現ってこんな自由でいいんだ」って、知らず知らずのうちにいろんなものにとらわれていた自分に気づきました。

その中で特に興味を持ったのが…「いなくなった犬を探す貼り紙」です 。

 

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飼い主と愛犬の物語を、それぞれの視点で視覚化したそうで、流れる景色とズームされた写真が交互に出てきます 。散歩ルートをたどりながら、愛犬を探す飼い主の視点を体験している感覚。シーンに合わせて紙のサイズ感が変えられていて、見てる側も「読む」だけではなく「体験」ができるので、世界に入り込みやすいと感じました。これも一から自分たちで作っている写真家さんならではの視点で、新しい写真の楽しみ方だと思います。

 

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ワークショップでは、過去に撮影した写真たちを見直すところから始まり、編集・デザイン・製本までを写真家自らが行うそうです。コピー用紙からスタートし、組み合わせや順番を考えながら徐々に完成形に近づけていく過程で作るのが「ダミーブック 」。作品展示と一緒に置かれていて、イメージの状態から形になるまでの写真家さんの変化を感じ取ることができます。

 

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「ダミーブックはやりたいことを自由に表現できる“究極のアイデア帳”」と、オーナーさんが教えてくれました。それぞれの個性を見れて、写真家さんの頭の中をのぞき見しているような感覚になります。「ワークショップはこれで終了ではありません。写真家たちがさらに自分の伝えたいテーマと向き合い、納得いくまで改良を続けていくんです」とのこと。

会場中央が作業スペースになっていて、参加している写真家の方たちが編集作業を進めていました。今この瞬間にも写真集は進化していると思うと、わくわくが止まりません。

 

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「REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD」では、このワークショップを定期的に開催していて、エントランス付近では、過去にワークショップに参加した写真家たちの完成写真集が販売されています。表紙がパズルになっていたり、糸で縫われていたり、表現方法は無限で自由なんですね。

 

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こちらは、千賀健史さんの写真集。以前、この場所で行われていた千賀さんの写真展を見にきたときに、初めてダミーブックと出会いました。今まで完成形の写真集しか見たことがなかったので、どんなに有名な写真家さんでも制作途中は悩んで、試行錯誤してようやく完成形になるんだなと知りました。

完璧できれいな作品はもちろんすごいなと思うんですが、個人的にはよりその人の感情や考えなど言語化できない曖昧なものが組み合わされた作品が好きで、何冊も作られているダミーブックはまさにその状態。制作過程のダミーブックを一つずつ食い入るように見た後に、完成された写真集を見るとまた違った世界が見えました。写真を通じて、より深く人と関わりたいと思った写真展とダミーブックでした。

 

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写真展示やワークショップを行う「REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD」ですが、“写真集図書室”というもう一つの顔も。床から天井まで積み上がったものすごい数の写真集…オーナーが海外で購入した写真集や、知り合いの方や写真家さん本人からの寄贈も多いそうです。

 

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棚の上やテーブルの下にも写真集が積み重なっていて、宝探しのように掘り出すのが楽しい!

 

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ここにある写真集は自由に閲覧できて、写真家やライター、メディア関係者なども訪れ、1日中こもっている人もいるそう。いとうちゃんも気に入った写真集に見入っていました。「素敵な写真に出会うおもしろさだけじゃなく、1冊に込められたストーリーを考えてみてほしい」という想いで、じっくり読めるような空間にしているんだとか。秘密基地みたいで、時間を忘れて写真集に没頭できる空間です。

 

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NIKKOR Z 24-70mm f/4 S


私自身、写真展やフォトブックに関わる機会が増えてきました。でも、まだまだ発展途上。新しい感性と出会うたびに自分が目指している理想の作品が、手からすり抜けていく感覚になります。(だからこそ写真はおもしろくて飽きないとも言えますが…)

ここで出会った写真集や展示を通じて、写真とそして自分ともっと対話を重ねていきたい…そんな気持ちになる素敵な場所でした。


REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD
東京都墨田区東向島2-38-5
TEL:03-6657-5684
営業時間:13:00~19:00
イベントなど詳細営業日は下記よりご確認ください。
http://reminders-project.org/rps/ja/
https://www.facebook.com/Reminders.Photography.Stronghold/

※お店での撮影はお店の方に許可を得てから、お店や他のお客様に迷惑にならないようご注意ください。また、撮影のみのご利用はご遠慮ください。

※こちらに掲載している情報は2019年6月28日現在のものです。

 

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nano

nano

Instagramで作品を投稿。グループ展やメディア執筆など、幅広く活動中。「日常と非日常の中にある曖昧さ、そして感情を丁寧に表現したいと思っています」