長野県のオススメ撮影スポット13選 – 地元の風景写真家が教える、四季の彩りが美しい信州の風景

長野県のオススメ撮影スポット13選 – 地元の風景写真家が教える、四季の彩りが美しい信州の風景

こんにちは。長野県出身のフォトグラファー、Daisuke Uematsu(@daisukephotography)です。「四季の美しさ」をテーマに、さまざまな地で風景を撮影しています。

これまで富士山や桜の撮り方や撮影地を紹介してきましたが、今回は地元・長野県についてです。

 

長野は山々に囲まれ、起伏に富んだ地形とそれが生み出す自然の豊かさが魅力です。自然と人の手でつくり出されたものが調和した場所も数多くあります。
この記事では、雄大な自然が見せてくれる「四季の美しい色彩」に注目して、オススメの撮影スポットを紹介していきます。

 

 

【春】桜色に華やぐスポット3選

①「中綱湖」幻想的な桜のリフレクション

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

大町市にある仁科三湖の一つで、湖畔に濃いピンクのオオヤマザクラが咲きます。風が穏やかな日であれば、湖面に反射する美しい光景が現れます。

  • オススメ時期:4月後半頃

 

撮影のポイント

  • 場所:湖の周囲に歩道・畦道があり、写真は桜の対岸にある畦道の中間あたりから撮影しています。
  • 時間帯:朝は順光で撮影でき、風も比較的穏やかな日が多いです。
  • 設定や構図:160mmほどあると桜を画角いっぱいに写すことができ、70~200mmのレンズがあると最適です(上の写真は手持ちレンズの関係で70mm程度で撮影してトリミング)。明るい時間帯は手持ちで撮影可能ですが、露出不足や望遠レンズのブレが気になる場合は三脚で撮影すると安心です。

 

中綱湖
長野県大町市平

注意点:桜の時期は臨時駐車場(誘導の立て看板あり)を利用し、路上駐車はしないでください。近くは人の生活圏です。騒がず、田畑を含む私有地には絶対に立ち入らないように。三脚を立てる際も環境を壊さないように十分気をつけましょう。

②「千曲川河川公園」4km続く圧巻の桜トンネル

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

 

千曲川沿いには、600本の八重桜が咲く全長約4kmの並木があります。並木の脇には遊歩道があり、八重桜のボリューミーでかわいい花を散歩しながら楽しむことができます。

  • オススメ時期:4月中旬~5月初旬頃

 

撮影のポイント

  • 場所:端から端まできれいな桜並木で、中間あたりが桜の密度が高いです。
  • 時間帯:特に夕方は斜光が入りやすく、陰影のバランスがきれいです。
  • 設定や構図:桜の天井を強調したい場合は縦構図に。桜と地面を2:1にするとバランスがよく、しだれた花を手前に入れると奥行き感を強調できます。

 

千曲川河川公園
長野県上高井郡小布施町山王島
https://www.town.obuse.nagano.jp/docs/2927.html
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:並木道のすぐそばには車では入れません。河川敷の駐車場から遊歩道を歩きます。なお、千曲川堤防強化工事のため、2023年6月まで桜並木部分は立ち入りできない場合があります。

③「高遠城址公園」1500本の桜が城址を埋め尽くす

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

伊那市にある高遠城址公園は、約1500本の桜が公園をおおい尽くすように咲き乱れ、まさに桜花爛漫。「天下第一の桜」と言われる高遠の桜は一見の価値ありです。品種はタカトオコヒガンザクラで、ソメイヨシノより少し小ぶりですが、赤みが強く鮮やかで美しい花を咲かせます。夜にはライトアップもされ、桜の花びらのプロジェクター投影もきれいです。

  • オススメ時期:4月上旬~中旬頃

 

D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

 

撮影のポイント

  • 場所:園内では頭上を埋め尽くすような桜を撮影できます。2枚とも公園の中心部にある桜雲橋近くです。
  • 時間帯:どの時間帯もきれいで、ライトアップまで楽しめます(1枚目は17時頃に撮影)。
  • 設定や構図:咲き誇る風景を写すには、標準~広角域が◎。日中は手持ちで十分撮影できますが、夕方~夜にかけては三脚があると安心です。

 

高遠城址公園
長野県伊那市高遠町東高遠
http://www.inacity.jp/shisetsu/koenshisetsu/takatojoshikoen.html
※さくら祭りの時期や入園料など詳細は上記HPをご確認ください。

 

【夏】深い緑に涼を感じるスポット3選

①「白糸の滝」静寂に包まれる絹糸のような滝

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

避暑地・軽井沢の中でも特に涼を感じられるのが、白糸の滝です。高さ約3mの滝が約70m続き、細い糸が弧を描くように流れ落ちる様子が実に美しいです。今回紹介するのはグリーンシーズンですが、秋は紅葉も楽しめます。

  • オススメ時期:5月~8月頃

 

撮影のポイント

  • 場所:滝手前の広場が最も近くで撮影できます。
  • 時間帯:日が高くなってくると光が入ります。長時間露出でなめらかに描写したい場合は、光が少ない早朝がオススメ。NDフィルターがあれば日中でも長時間露出撮影は可能です。
  • 設定や構図:奥の新緑を生かすために広角で撮影(写真は24mm)。三脚に固定し、30秒程度の長時間露出で水の流れをなめらかに写し出しています。

 

白糸の滝
長野県北佐久郡軽井沢町長倉(小瀬)
https://www.town.karuizawa.lg.jp/www/sp/contents/1001000000697/index.html
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:「クマ出没注意」の看板があります。自然の中なので野生動物に注意が必要です。また、早朝に向かう場合、街灯などはないためライトを持参して足元に気をつけましょう。

②「竜返しの滝」光芒が降り注ぐ神秘的な滝

D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

同じく軽井沢にある滝で、激しく流れ落ちる姿は迫力満点。運次第ですが、光芒が撮りやすい滝として知られています。

  • オススメ時期:5月~8月頃

 

撮影のポイント

  • 場所:滝の手前に東屋と看板があり、そこからの撮影となります。
  • 時間帯:光芒が出るかは運次第ですが、光が入ってくる朝の時間帯に待機します(写真は8月の7時頃に撮影)。
  • 設定や構図:光芒が広範囲に降り注ぐ様子を切り取るために広角で。奥の滝がわかるように広すぎず24mm程度にしています。

 

竜返しの滝
長野県北佐久郡軽井沢町長倉(小瀬)
https://www.town.karuizawa.lg.jp/www/sp/contents/1001000000702/index.html
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:白糸の滝から車で10分弱、「ANCIENT HOTEL」の茶色の看板近くに「竜返しの滝駐車場」と書かれた看板があり、駐車場から続く遊歩道を20分ほど進むと到着します。滝の手前はあまり広くないため、人がいる場合は譲り合って撮影しましょう。また、「クマ出没注意」の看板があります。自然の中なので野生動物に注意が必要です。

③「赤沢自然休養林」林のトンネルを列車が走る

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

 

「日本三大美林」の一つで、森林浴発祥の地でもあります。樹齢300年以上の天然の木曽ヒノキが立ち並ぶ林を散策でき、赤沢森林鉄道で木々のトンネルの中を駆け抜けると、心身ともにリフレッシュできます。初夏からは濃い緑色に染まり、秋の紅葉も美しいスポットです。

  • オススメ時期:4月下旬~11月上旬頃

 

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

 

撮影のポイント

  • 場所:列車は乗車駅からほど近い遊歩道から撮影できます。周囲の木々によって陰影ができて美しいです。
  • 時間帯:日が高くなる日中に光が入ってきます。運行時間は決まっているため、事前にチェックしておきましょう。
  • 設定や構図:列車が曲がってきたところを狙うなら120mm程度の望遠は欲しいところ。木々の圧縮効果も期待できます。レールが高い位置にあるため、遊歩道で少しかがむと1枚目のようにレールの存在も強めることができます。

 

赤沢自然休養林
長野県木曽郡上松町小川 小川入国有林
開園時期:4月29日~11月7日
https://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/kokumin_mori/katuyo/reku/rekumori/akasawa.html
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:自然林の中なので歩きやすい服装で行きましょう。列車には乗客がいるため、撮影するときは十分に配慮が必要です。また、ペットの連れこみはご遠慮ください。

 

【秋】艶やかな紅葉色に染まるスポット3選

①「もみじ湖」ダム湖を彩る1万本のもみじ

D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

「もみじ湖」として親しまれる箕輪ダム周辺には約1万本のもみじが植栽されており、秋には赤や黄のグラデーションに包まれます。特に、北側の奥にある末広広場近くの「もみじのトンネル」は圧巻です。

  • オススメ時期:10月下旬~11月上旬頃

 

撮影のポイント

  • 場所:並木の連なりを写すには「もみじのトンネル」入り口から撮影します。
  • 時間帯:山で囲まれているので、光を入れて撮るなら日中に。上の写真ではしっとりと撮るため、あえて光の少ない雨の日の朝を狙いました。
  • 設定や構図:トンネルの入り口から望遠を使い、圧縮効果で紅葉の連なりを強調しています。なお、暗い時間帯は三脚があったほうが安心です。

 

もみじ湖(箕輪ダム)末広広場
長野県上伊那郡箕輪町東箕輪

②「鎌池」深く色づいた紅葉を映す水鏡

D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

標高約1160mにあり、ブナの原生林に囲まれている鎌池。池近くまで車で行くことができ、池は1周40分ほどで回ることができます。ブナをはじめとする広葉樹が秋に鮮やかに色づいた中を歩くと、まさに被写体の宝庫。特に風のない時間帯は美しいリフレクションに目を奪われます。見頃は10月下旬頃までですが、11月初旬には色が濃くなり葉が落ちる直前の渋い紅葉を見られる可能性も。

  • オススメ時期:10月中旬~11月初旬頃

 

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR

 

撮影のポイント

  • 場所:池のまわりを一周でき、それぞれの場所で眺望の変化を楽しめます。
  • 時間帯:光が入りやすく穏やかな朝は、リフレクションをきれいに撮れます。
  • 設定や構図:対岸から狙うため70mm以上の望遠が望ましいです。紅葉とリフレクションの美しさを際立たせるには二分割に。手前に木がある場合、1枚目のようにシルエットで縁取ると印象的な画になります。

 

鎌池
長野県北安曇郡小谷村中土
https://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/trekking/kamaike/
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:自然の中なので、歩きやすい服装で訪れましょう。

③「涸沢カール」登った先にある極上の風景

D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

 

標高3000m級の北アルプス穂高連峰に囲まれた涸沢カールは、日本一とも言われる紅葉の名所です。山肌のナナカマドやダケカンバが宝石のように色づきます。毎年多くの登山客が上高地から涸沢を目指し、紅葉最盛期にはテント場にびっしりとテントが並びます。これも涸沢カールならではの光景です。

  • オススメ時期:9月下旬~10月上旬頃

 

撮影のポイント

  • 場所:涸沢ヒュッテが紅葉と穂高連邦を一望できるスポットの一つです。
  • 時間帯:天気に依存しますが、写真は晴天の13時頃に撮影しています。地形状あと数時間もすれば薄暗くなってきます。
  • 設定や構図:山の雄大さや星空までとらえるなら20mm以下の超広角域がオススメです。上の写真は縦構図にし、紅葉を前景に、奥の山脈に沸き立つ雲をとらえました。

 

D800、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

D800、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

 

秋には天の川が真っ直ぐに昇ることもあり、登山で疲れた体でも思わず撮影したくなります。このためだけに三脚を持っていったと言っても過言ではありません。

 

D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

 

実は、登山道の紅葉もオススメです。上の写真は本谷橋を渡ってから涸沢カールまでの道中。黄金色になった葉の間から太陽の光芒がキラキラと入りこんでくるのが美しく、夢中で撮影しました。

 

涸沢(からさわ)カール
長野県松本市安曇上高地

注意点:山岳遭難事故防止の観点から
・事前に登山地図などで山行計画が必要(日帰りはバスの時刻がギリギリになる)
・往復13時間以上かかる(標準タイム)
・山小屋の宿泊は要予約
・本格的な登山装備が必要(防寒対策や雨対策も忘れずに)

よほど登山に慣れている方でない限り1泊が基本になるため、テントまたは山小屋に泊まった翌朝から帰宅までがシャッターチャンスと考えましょう。夜の撮影は睡眠時間が犠牲になるので、自身の体力と相談しながら考えましょう。

 

【冬】雪色で別世界に変わるスポット2選

①「戸隠神社」雪のベールに包まれる神聖な参道

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

標高約1200m~1350mの位置にある戸隠神社。奥社へと続く参道には、約500mに渡って樹齢400年の巨大なクマスギの並木が立ち並びます。その迫力は圧倒的で、神聖な空間に踏み入った感覚に。この杉並木は、雪の日に姿が一変します。

  • オススメ時期:例年12月~2月頃の降雪したタイミング

 

撮影のポイント

  • 場所:参道の中間に随神門という赤い門があり、そこから奥社に向かって撮影すると並木だけを撮ることができます。門も風景のアクセントになるため、奥社側から撮るのもオススメです。
  • 時間帯:雪の白さを強調するなら日中に。
  • 設定や構図:参道の真ん中から70mm程度で圧縮することで、異世界のような光景を写し出せます。杉の枝葉に積もった雪が風で飛ばされると、真っ白なベールに包まれます。

 

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

夕方に雪が止んだタイミングで撮影した写真です。傾いた光が差しこみ杉並木を照らしていたので、参道の奥行き感と一緒に表現しました。

 

Z 6II、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

Z 6II、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

 

戸隠神社には奥社を含めて五社あり、それぞれに見応えがあります。こちらは五社の中心にある中社です。境内には樹齢700年を超える御神木と、樹齢800年を超える三本杉を見ることができます。

 

戸隠神社
長野県長野市戸隠3506
https://www.togakushi-jinja.jp/
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:奥社は山の中にあるため、除雪の終わった日中に行くことを強くオススメします。朝夜は気温が低く凍結箇所も多いです。必ずスタッドレスタイヤを装着して安全速度で向かいましょう。

②「御射鹿池」絵画のような雪水鏡

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

日本画家・東山魁夷の代表作「緑響く」のモチーフにもなっている池です。夏の緑、秋の紅葉と季節ごとに美しい表情を見せ、冬には特定の条件でしか現れない絶景を見ることができます。それは、氷がない状態での雪景色。白く雪化粧した木々が水面に映る様はとても神秘的です。

  • オススメ時期:12月前後の水面凍結前、3月前後の水面の氷が解けてからの降雪時

 

撮影のポイント

  • 場所:池の手前にある遊歩道から撮影できます。
  • 設定や構図:遊歩道からは50~70mm程度の焦点域がオススメで、池の脇にある木や空を入れずに構図を決めるには望遠を選択します。風景とリフレクションの両方を際立たせるには二分割に。降雪はストロボを使うことで、玉ボケとしてアクセントにできます。

 

D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
(左)D850、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR、(右)D800、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 

御射鹿池は、夏や秋も美しい表情を見せてくれます。特に秋は、夕日が当たる場所が鮮やかなオレンジ色に染まります。

 

御射鹿池(みしゃかいけ)
長野県茅野市豊平奥蓼科

注意点:気温が下がると水面は凍結するので、リフレクションが撮りたい場合は凍結前か3月頃になって解氷後に雪が降ったタイミングを狙います。以前は池の近くまで入ることができましたが、現在は立ち入りできず、道沿いの遊歩道からの撮影に。混雑時は譲り合って撮影しましょう。

 

まだまだあるオススメスポット

①「松本城」四季で表情を変える国宝の古城

D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
D850、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
D850、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
D850、(上)AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED、(下)AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

 

国宝の松本城は、現存する五重六階の天守では日本最古の城。お堀の外から眺める姿はとてもカッコいいです。入園無料で24時間出入りできる松本城公園内では、春は桜・夏の新緑・秋の紅葉・冬の雪景色と、四季折々の風景を楽しむことができます。

 

オススメ時期

  • 春:4月上旬~中旬頃
  • 夏:5月~8月頃
  • 秋:10月下旬~11月上旬頃
  • 冬:例年12月~2月頃にまとまった降雪あり

 

撮影のポイント

  • 場所:4枚とも松本城公園内です。園内にはさまざまな種類の木があり、春は桜や梅、夏は青もみじに柳、秋は色づいたもみじ、冬は木々に降り積もった雪を絡めて撮影できます。
  • 設定や構図:天守閣の存在を強めるには70mm程度の望遠、木々の存在を強めて天守閣をアクセントにする場合は24mm以下の広角を使っています。

 

松本城
長野県松本市丸の内4-1
https://www.matsumoto-castle.jp/
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:立ち入り禁止の場所もあります。ルールやマナーを守って撮影しましょう。

②「地獄谷野猿公苑」温泉に入るサルの姿にほっこり

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

標高約850mにある地獄谷野猿公苑は、野生のニホンザルの生態を間近で観察できる場所です。特に冬の寒さが厳しい時期は、サルたちが温泉に入っている驚きの光景を目の当たりにできるかも。また、5月はサルたちの出産があり、夏には木陰でスヤスヤ寝ているなんてこともしばしば。そんなまったりした姿を見たい方はグリーンシーズンもオススメです。

  • オススメ時期:必ず温泉に入るわけではありませんが、寒い冬に雪など悪天候なほど入浴確率が上がります。

 

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

撮影のポイント

  • 場所:温泉周辺の観察エリアから撮影となります。
  • 設定や構図:近くで撮るのが難しいため、望遠が基本。トリミングに抵抗がなければ200mmあれば問題なく撮影でき、さらに400mmあると確実です。温泉に入るのは悪天候のときが多く、露出確保のために開放F値に。温泉に入っているときは動きがゆっくりなので、シャッタースピードは1/400秒あれば問題ありません。

 

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

 

温泉入浴以外で雪の中でサルを撮りたい場合、地面の雪はサルたちに踏み固められていることが多いため、崖や木に登っているところを望遠で切り取ると自然で過ごす様子が感じ取れます。

 

地獄谷野猿公苑
長野県下高井郡山ノ内町大字平穏6845
営業時間:(4月頃~10月頃)8:30頃~17:00頃、(11月頃~3月頃)9:00頃~16:00頃
入苑料:(大人)800円
https://jigokudani-yaenkoen.co.jp/
※詳細は上記HPをご確認ください。

注意点:サルに触れない、威嚇しない、近寄らない、餌をサルに見せない・与えないなど、現地のルールを守って観察しましょう。また、駐車場から約2km歩くため、歩きやすい服装で、冬場は暖かい服装に。フラッシュを利用した撮影は許可されていますが、野生動物の生息環境であることを理解して十分に配慮しましょう。

Photographer's Note

長野県の四季の風景はいかがでしたか?
鎌池のように自然豊かな場所は、見る位置でも風景が違って見え、新しい発見がたくさんあります。ありのままの自然の美しさに驚くことも多く、訪れるエリアを決めて自分の足で絶景を探すのも楽しいです。

私自身、地元の長野県の魅力は、写真を撮るようになってから気づきました。
美しい風景が多くあり、そういった場所は地元の人の生活圏でもあります。美しい場所を守っている人が大勢いることを知り、いつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

 

風景撮影におけるNikon機材

D850などNikonの機材を愛用していますが、今回は Z 6IIにNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sをメインに撮影をしてきました。雪や雨、くもりや夕方などさまざまな条件で撮影をしましたが、凍てつくような気温でも1日問題なく撮影しきることができ、信頼性の高さはやはりNikonの機材です。

また、色再現性や階調、解像感には驚かされました。悪天候時でも鮮明でコントラスト低下が少なく、サルを撮影したときはバチッとハマったピント位置を拡大してみると、毛1本1本の解像感が異次元でした。

 

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

Z 6II、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S+Z TELECONVERTER TC-2.0x

 

上の写真は2倍のテレコンを使って撮影しましたが、毛並み部分のキレと背景部分のとろけるようなボケがきれいに出ています。

今後も、信頼できるNikon機材を持って、四季の美しさを追い求めていきたいと思います。

 

 

※こちらに掲載している情報は、2022年2月1日現在のものです。
※「戸隠神社」「地獄谷野猿公苑」の Z 6IIで撮影した写真以外は、過去に撮影されたものです。
※新型コロナウイルスの感染症対策に十分にご留意いただくとともに、政府、自治体など公的機関の指示に従った行動をお願いいたします。

Supported by L&MARK

 

 

Daisuke Uematsu

Daisuke Uematsu

長野県在住のフォトグラファー。「四季の美しさ・自然と人の繋がり」をテーマとし、光と影が織り成す美しい瞬間を追い求めている。「二度と同じ写真は撮れない」という考えから、出会った景色の最も美しい瞬間をとらえることを目標としている。