気になるあの人の、撮影へ出かけるときに欠かせないアイテムを紹介する連載企画「フォトグラファーの鞄の中身」。第4回は、デジタルカメラユーザーで、『Zと写真家と47都道府県の旅』でおなじみのフォトグラファーyasukaさん(@ya.24)に、旅撮影の持ち物をご紹介いただきます。
yasukaさん
- メイン機材:デジタルカメラ
- 作風:旅のナチュラルな雰囲気と旅先で出会う情景を撮影
鞄の中身大公開!
こんにちは、フォトグラファーのyasukaです。今回は、“日帰り旅”のときの持ち物を紹介したいと思います。ちなみに私は電車旅や弾丸旅が好きで、極力持ち物を少なく&身軽に、旅を全力で楽しむことを心がけています!
日帰り旅の持ち物
- リュック
- ショルダーバッグ(撮影時に取り出して使います)
- カメラ+レンズ(インナーボックスに入れて収納)
- お手入れ道具(ブロアーとクリーニングクロス)
- モバイルバッテリー
- レジャーシートやハンカチスカーフ
- クリアファイルや筆記用具
- 麦わら帽子や防寒着
宿泊の場合は、キャリーバッグをプラス
泊まりがけのときは、先ほどの持ち物に加えてキャリーバッグも持っていきます。リュックと一緒にロッカーに預けることも多いので、小さなロッカーにも入る布製のコンパクトなもの。この中には着替えや化粧ポーチ、充電器など宿泊で必要なものを入れます。
旅鞄は、大容量でも疲れにくい登山用リュック
実は10年くらい使っていたものが寿命で、鞄を一新しました。
旅撮影を続けてきて、特に鞄で重要だと思うポイントは
- たくさん入ること
- 肩への負担が少ないこと
の2つです。
以前から肩ひもを調整できる登山用リュックを使ってきましたが、今回も登山用リュックを選びました。
最近買った、Columbia(コロンビア)の「グランド ベイ バックパック」。
このリュックは、雨蓋があるので突然の雨から持ち物を守れて、雨蓋部分を調整して容量アップするとお土産など荷物が増えたときにも対応できます。また、大きく開くサイドファスナーは、使いたいものを探すのにとても便利。新たな相棒として、これからの旅が楽しみです!
10年使い続けたリュック…お疲れさまでした!
学生時代の登山・キャンプの授業のときに買ったパタゴニアのリュックをずっと愛用してきました。とにかく丈夫で、重たいものを入れても雨に濡れても壊れない優れもの。一緒にたくさんの場所に出かけて、思い出が本当にたくさん詰まっています。部品が壊れてやむなく買い替えましたが、旅にも普段使いにも大活躍のリュックでした!
旅の撮影は、機動力を重視
ストレスフリーな、コンパクトで軽いカメラ+レンズ
旅のおともはミラーレスZ 50と、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VRのレンズ2本。
お気に入りの旅カメラは、Z 50 ダブルズームキットです。何よりコンパクトで、持ち運びやすい! 荷物が重いと移動もつらいので、軽い機材で旅を満喫することを重視しています。レンズは16-50mmと50-250mmの2本で、風景を撮ったり人や食事を撮ったりと、広角から望遠までしっかりカバーできます。
機材の収納は、移動中と撮影中で切り替え
移動中は、カメラとレンズをインナーボックスに収納して保護を。到着して撮影するときは、カメラはストラップで首から下げ、交換レンズはレンズポーチに移してすぐ取り出せるようにしています。
旅撮影で重宝する、サブのショルダーバッグ
撮影をはじめるとき、リュックに折りたたんで入れていたショルダーバッグの出番です。リュックが必要ないときは車やロッカーにしまい、ショルダーバッグだけで撮影に出ることもあります。
ショルダーバッグに入れるのは、交換レンズや予備バッテリー、お手入れ道具、財布など、撮影に必要なものと貴重品だけ。ショルダーバッグはリュックよりレンズの交換がしやすいですし、より軽量化できるので便利です。
旅に欠かせない&あると便利なアイテム
- モバイルバッテリー
- ハンカチスカーフ
- レジャーシート
- クリアファイル
- 麦わら帽子
- 防寒着
モバイルバッテリーは旅のマストアイテム
コンパクトで軽くて、2回程度充電できるモバイルバッテリーを使っています。
電車旅など移動が多いときでもスマホの電源切れにならないように、モバイルバッテリーは必ず持っていきます。GPS機能などを使っていると減りが速いですからね。ちなみに、コンセントが付いている電車やバスが最近増えているので、プラグも一緒に持っていきます。
宿泊する場合は、電源タップも
泊まりがけの旅では、3個口の電源タップも用意します。宿でカメラやスマホを充電したいときに、コンセントが足りないというケースは意外と多いので!
ハンカチスカーフは、タオルとして&物撮りの背景として
タオルの役割として、かさばらないようにハンカチスカーフを携帯しています。首に巻くとスカーフになりますし、寒さ対策にも。宿でお土産を撮影するときの背景用の敷物としても使えたり、とても活躍してくれます。
レジャーシートがあると、即席の休憩場所や荷物置き場を作れる
草原や河原などを散策するとき、レジャーシートが役立ちます。少し休憩したり、撮影中の荷物置き場としても使えるんです。私は荷物を少なくしたいので、薄くてたためるものを愛用しています。
クリアファイルに地図や旅の思い出をファイリング
旅にあると便利なアイテムが、クリアファイルです。パンフレットや観光マップ、カフェのフライヤーやショップカードなどをもらうのが好きで、旅の中でどんどんファイリング。ポストカードを記念に買ったときは、折り曲げずに持って帰れてとても助かりました。スマホが普及する前は、切符やチケットなどもこれに入れて持ち帰っていましたね!
日焼け対策&気分を盛り上げてくれる麦わら帽子
上の写真は、折りたためる麦わら帽子です。
春~夏にかけての撮影では、帽子は欠かせません。日焼け対策ももちろんですが、麦わら帽子なら旅の気分を盛り上げてくれます。日帰りなどずっとかぶっているときはお気に入りのものを、泊まりがけのときなどで鞄から出し入れする場合は折りたためるものが便利です。
防寒着もコンパクトにできるものを
寒さ対策にはコンパクトにたためるもので、冬はダウンを、春・秋はナイロンパーカーを鞄に入れています。電車やバスの中は寒いことが多いので、スカートやワンピースのときはレッグウォーマーも持参。冷房が効きすぎている場所って結構ありますからね。青春18きっぷ旅で普通列車に長時間乗ったときは、かなり活躍してくれました。
【番外編】旅の前・後にやること
旅の持ち物ではないですが、旅の前と後にやっていることを最後に紹介したいと思います。
雑誌やガイドブックを読んで気分を高める
まず旅の計画を立てるために、目的地のことをスマホで調べたり、好きな雰囲気の写真が載っている雑誌やガイドブックを読みます。実際に行くときには、必要なページだけを写真に撮ったり、電子書籍を活用したり、極力荷物を減らすのもポイントです。
日の出・日の入りの時間と方向をチェック
旅先の天気予報はもちろん、「日の出・日の入りマップ」で当日の太陽の動きを確認しています。同じ場所でも天候や日の当たり方で風景が変わるので、時間に余裕がある旅でじっくり狙って撮影したいときにオススメ。特に朝日や夕日を撮りたいときは、チェックして損はないと思います。
大分の旅では、順光のくじゅう連山と、日が沈む阿蘇の風景を撮影できました。
予備知識を入れてから旅に出る
旅に出る前に、その土地の歴史や文化を知っておくとより旅が楽しくなります。
以前、志賀直哉の『暗夜行路』を出発前に読んでから、青春18きっぷで尾道を旅しました。実際に「おのみち文学の館(志賀直哉旧居)」から眺める景色が、小説の一節そのものでびっくり! ガイドさんの朗読を聴きながら見た光景が忘れられません。
「おのみち文学の館(志賀直哉旧居)」で撮影した風景。※現在は閉館しています。
これをきっかけに、文豪たちが過ごした街をめぐってみたいという想いが強くなって、今後は東北や城崎温泉も旅してみたいと思っています。
旅の後の写真の楽しみ方
旅で撮った写真は、クラウドとハードディスクにバックアップをとり、レタッチしたものをLINEのアルバム機能で友達と共有しています。見返しながら友達とトークする時間が好きなんです!
お気に入りの写真はプリントして飾ったり、アルバムに保存したり、3~4年前まではスクラップブックやフォトブックも作っていました。最近はちょっとサボり気味ですが…、ページをめくりながら旅を思い出せるので、また時間を見つけてフォトブックを作ってみようと思います!
データで見るだけじゃなく、プリントした写真を見て旅を振り返るのも楽しいです。
Photographer's Voice
旅撮影の持ち物を紹介しましたが、正直私の鞄の中身って、とても地味だなと思いました(笑)
もともとシンプルなものが好きなのもあるんですが、「いかに軽く、コンパクトに荷物をまとめられるか」にこだわっているからかもしれません。電車旅や弾丸旅が好きなので、かわいいものより機能的なものを選びがちなんだと、あらためて自分の習性を知りました。
他のフォトグラファーさんの記事を読んでみて、カメラストラップやケースなどにこだわって旅に出るのも楽しそうなので、いいものがないか探してみようと思います!
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さて、次は誰の鞄の中身を拝見しましょう? 次回もぜひお楽しみに!!
※記事内で紹介している商品はフォトグラファーの私物であり、すでに販売されていない可能性があります。メーカーやブランドへの問い合わせはご遠慮ください。
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